つるが鳶 華麗な大技見て 1月13日出初め式へ練習気合
福井県敦賀消防団の消防鳶(とび)隊「つるが鳶保存会」が1月13日の出初め式に向けて、はしご乗り演技の練習を重ねている。昨年は元日の能登半島地震の影響で中止したため、出初め式での披露は2年ぶり。隊員たちは、華麗な技を市民らに見てもらおうと、最終調整を行っている。 つるが鳶は、新規の消防団員の獲得などを目的に2006年に結成。現在の隊員は20~60代の約50人。例年、1月の出初め式と9月の敦賀まつりで演技を披露している。鳶の歴史と伝統を"文化遺産"として継承していこうと、本年度から「つるが鳶保存会」に団体の名称を変更した。 出初め式では9人が乗り手を務める。3隊に分かれて、9人で支えられる高さ約6メートルのはしご上で1人14種類の技を披露する。乗り手の隊員は昨年10月ごろから個人練習を開始。12月26日からは、鉄製の鉤(かぎ)がついた長い柄の道具「鳶口」ではしごを支える持ち手を交えた全体練習に励んでいる。 8日夜は敦賀市きらめきみなと館に集まり、2回目の全体練習を行った。腕の力だけで水平になった体を支える「横大」や、たすきに右足をかけて体を反らしたり、回したりする「ねずみ返し」など披露する技を確認していった。乗り手がポーズを決めると、持ち手らは「やあっ、やあっ」と声を上げ、本番に向け気を引き締めていた。 乗り手の山上さんは「緊張するが、これまでの練習の成果を発揮し、力強い演技を見せたい。多くの人に消防団や鳶を知ってもらい、団員増につながれば」と力を込める。隊長の山本さんは「2年ぶりの出初め式を市民のみなさんに楽しんでもらえるよう、隊員の心を一つにして士気を高めていく」と話していた。 出初め式は午前10時から笙の川堤防での一斉放水で幕開け。きらめきみなと館前の市道で分列行進した後、同10時45分から同館で鳶のはしご乗りを披露する。