身近に咲く花にも毒が 誤って摂取すると嘔吐や痙攣などの症状が出る恐れも 気をつけたい植物を聞いた
○ヨウシュヤマゴボウ ブドウのような実をつける多年草。道端で見かけたことがある人もいるでしょう。開花期は6~9月で、白い小さな花が咲きます。 全体に毒がありますが、根や、果実の中にある種子はとくに毒性が強いといわれており、誤って口にすると腹痛や嘔吐を起こし、脳幹の一部である延髄に作用し、痙攣を起こして死に至る恐れも。また、皮膚に対しても刺激作用があります。茎の高さが1~2メートルで、手に取れる高さに実をつけていることもあるので、触れないよう注意しましょう。
○キョウチクトウ 暑さや汚染に強い常緑樹で、公園や歩道の緑化として植えられていることもあります。一般家庭の庭木にも。開花期は6月下旬から9月頃です。花の色は赤、ピンク、白、黄で、一重咲きや八重咲きのものがあります。 枝葉や花、根、果実だけでなく、周辺の土壌にも毒性があるといわれています。また、枝を切ったときに出る白い樹液や、生木を燃やす際に出る煙も有毒で、口に含むと腹痛や嘔吐、めまいなどの症状が出るため危険です。
ガーデニングで注意したい植物
家庭の庭でよく育てられている植物のなかにも注意が必要なものがあります。観賞用として楽しむものですが、野菜など食用のものの近くで栽培していたことから、一緒に採取して誤って食べてしまう恐れもあるようです。
○スイセン 品種によって12月頃から4月頃と開花時期が異なりますが、秋から春が成長期で、夏は休眠期で葉も枯れます。長い緑色の葉がニラと似ており、誤って食さないようにという注意喚起を目にしたこともあるでしょう。ニラの葉は断面が平らですが、スイセンの葉はV字。また、ニラには独特な臭いがありますが、スイセンの葉にはありません。ニラだけでなく、小ネギに似たノビルやタマネギと間違うケースもあります。 スイセンは全草が有毒で、とくに、葉が変化した鱗茎に毒成分が多く含まれています。中毒症状として、嘔吐や下痢、頭痛、発汗、昏睡などがみられることも。