虎のソナタ 虎はまだまだオフには早いんや! 岡田監督とも縁、T-岡田引退会見でしんみり…
(セ・リーグ、阪神7-2DeNA、19回戦、阪神10勝8敗1分、10日、甲子園)球史に語り継がれそうな4強サバイバル。1位・巨人が2位・広島にマツダスタジアムで勝った。絶対に負けられない3位・阪神も4位・DeNAに快勝。難攻不落も東を大技小技で攻略。阪神、なんとなく強い勝ち方をしている。 もちろん、優勝してほしいんだけれど、トラ番記者の偽らざる思いは「最低でも3位に入って!」だ。なんて消極的な…と批判されるのは承知で言わせていただく。もし、万が一、何かの間違いで、3位に入れなければ、その時点でシーズンは終了する。目の前から「試合」を失ったトラ番の辛いシーズンオフは、一気に長くなる。 1年前。リーグ優勝、日本一、バラ色の契約更改、V旅行という夢のようなオフを過ごしたトラ番としては、真っ逆さまのストーブリーグ。それだけは、勘弁していただきたいのだ。 たとえば、昨年、日本シリーズを戦ったオリックスは優勝の可能性がゼロになった。3位に入り込めるかどうか。道のりは厳しい。 優勝の目がなくなると一気に寂しい話題が起きてしまうのが、この世界の常。10日は、本塁打王にも輝いた功労者、T-岡田の引退会見が行われた。惜別は物悲しく、秋を感じさせる。 京セラドームのインタビュールームには入りきれないほどの報道陣が殺到した。 かつての「浪速の四天王」。入団時の監督は中村勝広。本塁打王に輝いた時の監督は岡田彰布。何となく〝阪神との縁〟を感じる選手でもあった。すり足でのアーチ量産は驚異的でもあった。 「ボクは最後の1年だけの担当でした。キャンプの紅白戦で本塁打を放った際に『結果を出し続けなければいけない立場』と、話しにくい話題でも嫌な顔もせず話してくださって。先輩記者が口をそろえて言うように〝いいひと〟でした」 オリックス担当・織原祥平もシンミリ。 会見では2021年9月30日、ロッテ戦の九回に放った起死回生の逆転3ランを「思い出のシーン」に挙げていたが、同じ場面を「一番の思い出」に選んだのは広報担当として長い付き合いの町豪将さん。 「あの一発がなかったら、相手にマジックが点灯して、リーグ3連覇はなかったかもしれないです。同時に、リクエストされたことも…」