中国株下落、19年1月以来の安値-投資家の信頼感欠如あらわ
(ブルームバーグ): 12日の中国株式相場は下落。本土株の指標CSI300指数が2019年1月以来の安値を付けた。中国の企業業績と経済の回復に対する期待感の欠如が浮き彫りとなっている。
CSI300指数は0.4%安で終了。5月の高値からの下落率は約14%に達した。このままいけば年間ベースでも前例のない4年連続の値下がりとなる。
数年にわたる不動産危機が消費に打撃を与え、中国政府の経済成長率目標(5%前後)の達成を脅かしている。短期的な中国経済回復への期待は低下。11月の米大統領選を控え、地政学的緊張の高まりも中国株の地合いを悪くしている。
アジア時間11日午前に放送された米大統領選の討論会では、ハリス副大統領もトランプ前大統領も反中的なレトリックを強めた。
DBS銀行(香港)のシニアエコノミスト、ネイサン・チョウ氏は「ディスインフレ圧力や消費不振、不動産低迷の長期化など、課題の定着と深刻さが明らかになった。こうしたリスクの顕在化が進んだことで、市場のセンチメントは急激に弱気に傾いている」と指摘した。
原題:China Stock Selloff Pushes Benchmark to Lowest Since Early 2019 (抜粋)
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Abhishek Vishnoi, Winnie Hsu