巨人・阿部監督7、8回「日替わりで」3連投避ける…厳しい夏「乗り切らせるため」ドラ1西舘らで自在リリーフ
巨人の阿部慎之助監督(45)が10日、リリーフの「勝利の方程式」について当面は3連投を避ける方針を示した。開幕から5試合連続無失点のドラフト1位右腕・西舘勇陽投手(22)らを勝負の夏場以降に向けて大事に起用していく。守護神の大勢につなぐ終盤の7、8回の持ち場は中川も含めて固定せず「日替わりで」と相手打者や状況によって臨機応変に運用。11日は今季初の3連勝をかけて神宮でヤクルト戦に臨むが、変幻自在の強固なブルペン陣で長いシーズンを戦い抜く。 【動画】大勢、力強い投球にミットから爆音! 優勝するために阿部監督は先を見据えている。9日のヤクルト戦(鹿児島)では、1軍昇格即登板して好救援した高梨から西舘、中川、大勢の無失点リレーで勝利。一夜明け、移動日のため空路で帰京。西舘ら奮闘するリリーフ陣の3連投を避ける考えについて「ある、みんなね。勝ちパターンは」と明かした。 昨年は救援防御率リーグワーストの3・81。ブルペン整備のため、3月中旬からルーキー西舘をリリーフに配置転換した。阿部監督は中大の後輩でもある右腕について「大学1、2年生の時は中継ぎをしていた。それを知っていたからこそ後ろに回せた。本当は先発で大きく育てるって言ってたけど、ウチの弱点はどこだって考えた時にね」と説明。勝ちパターンの一角として5試合連続無失点で5ホールドと安定している。 阿部監督は自身のプロ1年目を「夏がきつかった」と振り返る。だからこそ西舘のコンディションには細心の注意を払う。「夏、大学は試合(リーグ戦)がないから絶対(状態が)落ちる。そこを乗り切らせるために休ませたりしないと。だいたい大卒の投手はそうだもんね。(プロのシーズンの)要領を分かってないから落ちる」。連投で迎えた3月31日の阪神戦(東京D)はベンチ外としたように、今後も3連投を避ける。 「勝負は8月、9月」とリリーフのローテーション制を掲げるなど柔軟な考え方を持っている。西舘だけでなく大勢、中川らも3連投は極力させない方針だ。「連投した時に、そこに誰が入るか」とバルドナードや高梨などを臨機応変に勝ちパターンに組み込んで、無理のない運用を目指す。 開幕は7回西舘、8回中川でスタートしたが、7日のDeNA戦(東京D)では相手の打順の巡りも考慮して7回中川、8回西舘と入れ替えてともに無失点に抑えた。守護神・大勢につなぐ7、8回は「日替わりで」と、相手打者の左右や試合状況を見ながら変幻自在に継投していく構想だ。 10試合で5勝5敗の勝率5割。11日は神宮でヤクルト戦に臨む。「高梨を(9日から1軍に)入れたことでね。ヤクルトもどこもそうだけど、左打者が多いから。ずっとファームにいたから、いい危機感があるんだろうね」とベテラン左腕を歓迎。西舘、中川、大勢の勝ちパターンから2軍で準備している投手も含め、リリーフ全員一丸で戦っていく。(片岡 優帆)
報知新聞社