『Rogue Flight』プレビュー。海外インディーの熱い思いがたぎりまくった90年代アニメ風フライトシューティング!
先週発表され、日本の1990年代のアニメを意識しまくった演出が話題を呼んだフライトシューティングゲーム『Rogue Flight』。パブリッシャーのPerp Gamesの厚意により先週末にLAコミコンに出展されたデモをプレイする機会を得たので、その内容をご紹介しよう。 【記事の画像(11枚)を見る】 なお今回Perp Gamesに確認したところ、プレイステーション5/Xbox Series X|S/Nintendo Switch/PCで2024年末に日本向けの配信を予定しているとのこと。 歌付きのオープニングアニメなど、ゲームが始まる前からアニメ演出盛りだくさん 今回プレイできたのは1面部分のみだが、アメリカのインディースタジオである開発・Truant Pixelが本作に注ぎ込んだ異常な情熱は確かに伝わった! それはプレイパートの前から始まっている。ゲームプログラムを起動するとまず再生されるのがオープニングアニメ。しかもシンガーソングライター・糸奇はなによるオープニングテーマ入りのアニメ付きだ。 オープニングクレジット風の場面。糸奇はなはTruant Pixelのスタジオとしての前作『Runner』にも楽曲提供していたが、歌声がレトロアニメな演出になぜかハマるんだよなぁ。 そしてメニュー画面から本編をスタートすると、今度は三石琴乃が演じる主人公ナディアが人類の置かれた状況を解説してくれるイントロシーンに。淡々と過酷な状況を説明してくれる様子は、トーンは違うけどシリアスシーンのミサトさん(新世紀エヴァンゲリオン)を思い出させる。 それが終わればエヴァっぽいセリフ付きの出撃シーケンスまであって、コテコテの演出ではあるんだけども、実際のゲームプレイが始まる前から力が入りすぎてて「ホントこういうのが好きなんだなぁ」という感じだ。 イントロシーン。まぁ名前がエヴァと同じガイナックス作品を連想させる“ナディア”というのはちょっとやりすぎの気もするけど……。(ところでイントロではセリフの後のリバーブが切れるのがちょっと早い気がするので、製品版では直して欲しい) チュートリアル終了後の1面出撃シーケンス。 宇宙戦闘機をドリフトさせろ! ゲームの設計は結構トリッキー さて基本は奥スクロールのフライトシューティング。左スティックで自機の操作を行うが、主に照準操作と敵の弾を避けるための画面内の移動のみで、飛んでいく方向自体を大きく変えることはできない。 レトロゲームで言えばアフターバーナーとかスターフォックスあたりをイメージしてもらうといいかもしれない。ちなみに映像ではゲームスピードは相当速く感じるが、実際プレイしてみると映像での体感よりチョイ遅めだ。まぁ1面だからかもしれないが。 自機は自動的に奥方向へ飛んでいく。エースコンバットなどの自由に飛べるフライトコンバットものとは違うので注意。 一人称視点モードにも切替可能。正確な狙いが欲しい時はこちらに切り替えるのもいいだろう。 メインとなる武器はマシンガンで、照準の位置に放たれる(他の武器もあるようだが、1面には出てこない)。サブには弾数制限アリのロックオンミサイルがあり、発射するとちょっとブレながらトリッキーなカーブを描いて飛んでいく。多分これもアニメ演出の一環だろう(ちなみに戦闘中に通信などが入ってくるのもアニメっぽい)。 多段ロックオンでブワーッと飛んでいくミサイル。うまいこと敵の集団を処理できるとアツいぜ。 まぁここまではありがちだろうが、右スティックにユニークなアクションが割り振られているのが特徴的だ。まず上入力ではブーストを発動して一時的にスピードを上げられる。LB/RBのバレルロール(パリィ/弾きとして機能)と組み合わせて敵の攻撃をかいくぐるイメージだ。 そして右スティックの左右入力では、水平に一回転するドリフト攻撃を出せる。「宇宙戦闘機のドリフトってなんだよ」って思うかもしれないが、回転しながらブースターの噴射を敵に当てて撃破する強力な技があるのだ。 左スティックで挙動を多少調整できるとはいえかなりクセのある攻撃なのだが、一定時間おきに発動できるし(クールダウンタイムは装備で変動)、往年のアニメっぽい「キュピーン!」という音とともに大量の敵を一閃すると気持ちいい。しかもロックオンミサイルの弾数に限りがある中で、マシンガンでは撃ち漏らしやすい画面端の敵を拾えたりもするのでなかなか便利だったりもする。 ドリフト攻撃は、横回転しながら描く光跡を敵に当てる感じで使う。 最後に下入力はシールドやミサイル残弾を回復するアイテム回収に使う。アイテムが吸い寄せられてくるのを待たなければいけないし、取り逃したアイテムは普通にロストするので、敵がいる時は撃破を先にするかアイテムを先に取るかの判断が肝になってきそう。 というわけで本作、「レトロなアニメ風のオリジナルSFフライトシューティングを作りたい!」という開発の思いがいろいろと爆裂しまくった作品となっている。1面は追加武器などもなく正直ベーシックな内容なので、先のステージでどう進化していくのか気になるところだ。 1面ボスの巨大機体ストラトス。4機のエンジンを破壊しなければいけないのだが、まっすぐ狙ってると噴射に巻き込まれるのが少しめんどい。 今回のデモでは利用できなかったが、各種兵装の強化要素やペイントなどのカスタマイズもある。