「ベタ」「オーソドックス」と言われて20年…「格付けチェック」が今年も「元日視聴率」トップの理由
元日恒例の「芸能人格付けチェック! 2025お正月スペシャル」(テレビ朝日/ABCテレビ制作)が放送され、第2部(19~21時)の視聴率は21・2%で元日トップに(ビデオリサーチ調べ、関東地区・世帯)。地上波離れと言われて久しいが、この番組だけが健在なのはなぜか。 【写真をみる】今年はメンツが弱かったけど…過去に出演していた「大御所芸能人」とは? ***
第22弾の放送となった今年の「格付け」だが、民放プロデューサーは首をひねる。 「毎年、高視聴率を上げてきた『格付け』ですが、今年ばかりは弱い、20%割れもありうると思っていました」 そう感じたのは番組の冒頭だったという。 「要するに、出演者の顔ぶれです。俳優チーム(唐沢寿明、小澤征悦)やGACKT軍団(GACKT、DAIGO、鬼龍院翔)、ドラマ『フォレスト』チーム(比嘉愛未、岩田剛典)、映画『366日』チーム(赤楚衛二、上白石萌歌)はまだいい。アイドルチームは近年、乃木坂や欅坂、日向坂などの坂道グループが務めてきましたが、今年はNiziU(MAKO、MAYUKA、RIMA、NINA)と正直ちょっと峠を過ぎた印象です。さらに、パリ五輪の女子フェンシング銅メダリストの江村美咲と宮脇花綸。彼女たちには何の文句もないのですが、東京五輪後に放送された第19弾のメダリストチームは阿部一二三&詩の金メダリスト兄妹でしたからね。さらに、今回はMC浜田雅功のイジり役となる吉本芸人チームもいませんでした。盛り上がりに欠けるのではないかと考えたのです」 だが、前述の通り視聴率は20%超で元日トップとなった。
小澤征悦が陳謝
「元日といえば、初詣に行ってお雑煮を食べて年賀状を見る。これらに続いて夕方から『格付け』を見るのが国民的行事、ルーティンになったのかもしれません」 もともと「格付け」は、バラエティ番組「人気者でいこう!」(テレ朝/ABC制作)の1コーナーに過ぎなかった。 「コーナー時代は『芸能人格付けチェック~お前たちは果たして何流芸能人なのか!?~』というタイトルで、高級品と安物を見分けるといった基本的なコンセプトは変わっていません。これが好評でメイン企画にもなったのですが、2001年に番組は終了。05年に特番として独立したのが現在の『格付け』です」 特番となってからすでに20年。なぜ今も人気を保っているのだろう。 「出題の妙もあるでしょう。『格付け』は正月ばかりでなく春と秋にも放送される人気特番になりました。昨年10月に放送された『秋の3時間スペシャル』では、女性ハードロックバンドのSHOW-YAが出題者として登場。『限界LOVERS』を歌う寺田恵子のバックで演奏するSHOW-YAと小学生ガールズバンドを聴き比べるという問題に、出演者全員が小学生バンドを本物と答えてスタジオが騒然となったこともありました」 浜田が「まずは皆さん、SHOW-YAに謝りましょうか」と言うと、全員で「申し訳ございませんでした」と謝罪していた。 「今回で言えば、世界的大指揮者・小澤征爾の息子である征悦が弦楽八重奏の聴き比べに挑戦。総額79億5000万円の世界的名器に対して、総額500万円でしかも弦が1本抜かれているチェロも加わった八重奏というものでした」 自信満々で一方を選んだ征悦だが、間違っていることがわかると「ホント? マジ?」と顔色を変え、こう叫んだ。 「パパ、ごめん!」