ビーズの色で名前を受け継ぐ 4代目のスマシーのペンギンたち スマシーリポート
神戸須磨シーワールド(神戸市須磨区)のアクアライブ棟4階では1日に2回、マゼランペンギンにエサを与える光景を観賞できる「フィーディングタイム」が開かれている。ペンギンの食事風景や泳ぐ姿を楽しむことができる。 マゼランペンギンは体長約70センチ、体重30~40キロの中型ペンギン。前身のスマスイから30年以上水族館を支えてきた人気者で、現在50羽が暮らす。今は初代ペンギンたちのひ孫にあたる4代目が多いそうだ。 ペンギンを担当して6年目になる海獣展示担当の夏見天さんは、50羽の個性を発見できて「毎日が面白い」と話す。 歩き方にそれぞれ癖があり、低い姿勢で前かがみに歩くペンギンもいれば、胸を張って堂々と歩くペンギンもいる。歩き方で「どの子か一目でわかる」と夏見さん。一方で、親子やきょうだいによって食べる魚の好き嫌いが同じであるなど思わぬ共通点も。 実はスマシーでは来館者にペンギンの見分けがつくような工夫もしている。ペンギンの羽に付けたビーズの色の組み合わせを名前にしているのだ。生まれた年ごとに異なるテーマカラーと、父か母から受け継いだ色、生まれた子のビーズの色を組み合わせる。例えば5代目だと5色の名前になり、「茶銀赤藤ミント」といった具合になる。 夏見さんは「この名前の決め方はスマシー特有。ビーズの色が子孫に代々受け継がれていく」と教えてくれた。(西浦健登)