<春に駆ける’23センバツ専大松戸>第5部・選手の横顔/1 /千葉
第95回記念選抜高校野球大会(毎日新聞社、日本高校野球連盟主催)の開幕が18日に迫った。2年ぶり2回目の出場となる専大松戸(松戸市)のベンチ入りが予想されるメンバー18人の横顔を紹介する。【近森歌音】 ◇仲間を気遣う大黒柱 吉田慶剛捕手(2年) 正捕手として個性豊かな投手陣をリードし、攻撃では4番を担う。副主将という立場にもあり、まさにチームの大黒柱だ。 捕球やスローイングの技術に定評があり、エースの平野大地(2年)を筆頭とした投手陣の信頼も厚い。投手の一人は「本当に安心して投げられる」と評価する。 打撃面では豪快なスイングが持ち味だ。関東大会1回戦では初回に本塁打を放ってチームを勢いづけた。 名実ともにチームの中心だが、本人は「自分より他の人がヒーローになる方がうれしい」といたって控えめ。「甲子園ではみんな緊張すると思うので、いつも通りの野球ができる雰囲気作りをしたい」と仲間たちを気遣う。 ◇攻め続けるプレーを 宮尾日向内野手(2年) 俊足巧打の二塁手。昨秋は全12試合の公式戦に出場し、9番打者ながら3割7分を超える高打率を残した。 どんな形であっても、得点に絡むことが自分の仕事だと考えている。塁上に走者がいればバントで確実に送り、自らが出塁した時は50メートル6秒3の機動力で相手にプレッシャーをかける。「自分が塁に出れば還してくれるはず」。後続の上位打線を信頼し、つなぐことを意識している。 甲子園は小学3年生で野球を始めた時からの憧れの場所だ。専大松戸を選んだのも、中学3年生の春に練習に参加した時、「ここなら甲子園へ行ける」と確信したからだ。ようやく夢がかなった春。「攻め続けるプレーがしたい」と意気込んでいる。 ◇背負う「1」責任と自覚 平野大地投手(2年) 背番号1を背負う右の本格派。秋の県大会準決勝では、自己最速の151キロを記録した。プロ野球のスカウトが視察に訪れるなど、今年のドラフト候補としても注目が集まる。 茨城県稲敷市出身。父親と持丸修一監督に交流があったことから、小学校時代から専大松戸のグラウンドへ足を運んで練習を見学していた。「いつかここで野球をやりたい」。かつてこう思った少年は、押しも押されもせぬエースになった。 冬場は下半身を強化するとともに、投げ込みを重ねてフォームの改善に取り組んできた。「1番を付けるからには責任と自覚を持たなければいけない。『平野が投げれば大丈夫』と思ってもらえるピッチングがしたい」。=随時掲載