「現代ワーママの過酷さは“戦場レベル”!」…元自衛隊メンタル教官に聞く「壊れる前に準備しておくこと」
下園氏によると疲労のレベルには「通常の元気レベル」「うつっぽい状態」「元気なときとは別人」の3つの段階があり、様々なタスクに忙殺される中で自覚がなく第2階に入っている人もいる。 「仕事もでき、本人も元気だと思っていても、実はかなり疲れている。第2段階の時にまず出てくる症状がイライラだ。イライラし始めたら『疲れているんだ』と自覚してほしい」 子どもや夫につい当たってしまう原因は「疲れ」だった。下園氏も「ワーママはイライラするのはデフォルトだと思ってほしい」としてうつっぽい第2段階に陥った際の対策として「子育てから離れて寝ること」をあげた。 トイレに行ったり家を出るなど、物理的にその場を離れ、子どもや夫と距離を取るべきで、難しい場合は、家族の側にいる時に好きな動画をスマホで見たり、座右の銘を思い浮かべるなど「イメージで離れる」のも有効。こうして怒りのピークをやり過ごし、気持ちを落ち着けることができれば、家族に当たらずにすむという。 また、もう一つの重要なケア方法は「睡眠」だ。 下園氏は「睡眠を確保することが重要だが、仕事もしていると難しい。周囲の人と協力して、いかに睡眠を確保するかを考えてほしい」と話し、そのためには「事前準備が必要」と強調した。 「疲労がたまる前に、『この状況になったらプランA、この状況ならプランB』などと状況に応じた対策を準備しておくことが大切だ」 例えば、疲労第1段階の時は『緊急プランA:昼寝する』、疲労第2段階では『緊急プランB:仕事をまる1日休んで寝倒す』、疲労第3段階では『緊急プランX:仕事を1週間休み、家事は夫や親戚の叔母さんなど任せ、クリニックを受診する』など計画を立て、事前に周囲の人に頼んでおくのだという。 弱ってからでは「こんなこと頼めない」など不安になりプランを立てづらくなるが、元気なうちにプランを立てれば疲れがたまる前に対策を講じることができる。 「自分のケアを優先しなけば“生存率”を上げられない。子育ては戦場と呼ばれるほど大変であるため一人では無理。周囲の人の助けを借りまくって、何とか楽しい期間にしてほしい。そして、そのためには『準備』が肝心だ」 (『ABEMAヒルズ』より)