Bリーグ初の欧州遠征に挑む琉球の選手、スタッフが決意…岸本隆一「責任感と向上心を持って戦いたい」
桶谷大ヘッドコーチ「ゴメン(笑)、そこは僕らにやらしてくれ(笑)」
――歴史あるクラブが一堂に会する大会に出場します。 桶谷 やっぱり(初戦に)勝って、勝ち上がってくるであろうパルチザン・ベオグラード(セルビア)とやりたいですよね。もちろん初戦のトラパニ・シャーク(イタリア)との一戦も簡単じゃないです。パルチザンをわざわざホームに呼んでトーナメントを開催するということは、彼らのクラブとしての気合いを感じます。だからこそ、モチベーションの高いホームクラブに勝ってパルチザンと戦う! これが今回、我々のやりたいことです。トラパニだってパルチザンと試合したいはずですけど「ゴメン(笑)、そこは僕らにやらしてくれ(笑)」と言えるようにしたいですね。 ――結果や試合内容いかんではヨーロッパでのキングスの知名度を高めることにつながりますね。 桶谷 自分たちが日本で最初にヨーロッパに行くことを本当に誇りと思います。ただ、今後も日本のクラブがこのような大会に呼ばれるようになるにも、自分たちがどういう戦いができるかにかかっています。この機会を通じて、キングス以外の日本のクラブにも、チャンスが広がるような遠征にしたいです。トラパニも沖縄と同じように島にありますし、切磋琢磨して将来沖縄アリーナにも来てもらえるようになれたらいいですよね。 ――このようにキングスのチャレンジが日本バスケットボール界全体に与える影響も大きいですね。欧州のビッグクラブを沖縄アリーナへ誘うチャンスになるのではありませんか? 桶谷 いやー! やりたいですよね! ちょっとグイグイいこうかなと思っています。この機会にパルチザンをはじめヨーロッパにもどれだけ凄いクラブがいるのかを皆さんにも知ってもらうきっかけになってほしいです。 ――この大会出場が将来、沖縄アリーナでの国際トーナメント開催の足掛かりになることを期待しています。
穂坂健祐アシスタントコーチ「クラブの価値を高めるチャンス」
――穂坂健祐アシスタントコーチは、これまで岩手ビッグブルズ、大阪エヴェッサ、琉球と3クラブで桶谷HCを支え、自身も大阪での指揮官の経験をお持ちです。今回の欧州遠征について、大会前に準備していることを教えてください。 穂坂 桶谷HCがチームに話をしているのは、自分たちがヨーロッパに赴き、試合をする意味についてです。ヨーロッパの歴史あるクラブと対戦できる機会をいただき、彼らがどんな場所や、どんな雰囲気でバスケに取り組んでいるかを知ることもできますし、生活や文化を知ることで、バスケだけでなく、人としての成長のチャンスでもあると思います。タフな移動ではありますが、チームで一緒の時間を共有し、チームビルディングのためにも貴重な遠征になると思います。 ーー情報の少ない対戦相手への準備は難しいのではありませんか。 穂坂 情報の少ない相手のスカウティングは正直簡単ではありませんが、すでに準備は始め、選手にどこまで伝えるべきを選別する段階に来ています。東アジアスーパーリーグ(EASL)は同一チームと複数回の対戦があり、桶谷HCが選手に伝えやすいように、相手のシステムという細かい戦術までスタンバイしますが、今回のように1回限りの対戦では、相手個人のオフェンスの特徴を伝えることが中心になるかもしれません。また相手が激しく守ってくるミスになりやすいポイントも、事前に選手に伝えられるように準備しています。 ――大会前のチームの雰囲気はどうですか? 穂坂 新シーズン1発目の試合を、歴史あるクラブたちとできることでモチベーションは高いです。特に脇真大については、肩のケガからのカムバックゲームという意味でも、チーム全体が彼の復帰を楽しみにしています。また名古屋Dから移籍の伊藤達哉のスピードは、きっとキングスブースターの大好物のはずですし、新外国籍のケヴェ・アルマ(元新潟アルビレックスBB)はプロ3年目と、まだ注目度は高くないかもしれませんが、彼の存在がジャック・クーリーのゴール下での脅威を、さらに際立たせてくれるはずです。 パルチザンをはじめ、歴史あるクラブと同じ空気の中でバスケができる機会もらえたことに感謝したいです。この欧州挑戦が琉球ゴールデンキングスの価値を高められるきっかけにできるように、チームスタッフも含めて全員でファイトしてきますので、ぜひチームの後押しをよろしくお願いいたします。
今度は日本のクラブが世界を驚かせる
男子日本代表が世界を驚かせた「沖縄の歓喜(FIBAワールドカップ2023沖縄ラウンド)」。 今度はクラブ単位で世界を驚かせる番だ! その口火を琉球ゴールデンキングスがシチリアで切れるか!? 日本を、Bリーグを代表して戦う琉球ゴールデンキングスの欧州遠征に注目だ!
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