先手の藤井聡太が４５手目を封じる “永世二冠”がかかった王位戦七番勝負第５局１日目
将棋・藤井聡太王位＝竜王、名人、王座、棋王、王将、棋聖＝に渡辺明九段が挑んでいる第６５期王位戦七番勝負第５局は２７日、兵庫県神戸市の有馬温泉「中の坊瑞苑」で２日制の１日目が指され、先手の藤井が４５手目を封じた。２８日午前９時から指し継がれる。 藤井が２１歳１１か月で史上最年少記録を５３年ぶりに更新して初の永世称号を得た「永世棋聖」に続く、連続５期による「永世王位」（通算１０期でも可能）がかかったシリーズ。挑戦者・渡辺（永世竜王・永世棋王）と並ぶ“永世二冠”に、あと１勝としている。 先手は藤井。カド番の後手・渡辺は雁木を選択したが、午前の２２手目に１時間３１分も長考した。 昼食休憩前には渡辺が千日手をにおわす手を指したが、藤井が打開したものの、その前後で１時間を超す長考を２回するなど、両者とも慎重に考慮した。封じ手は午後６時になる８分ほど前に手番の藤井が意思を告げて支度を始め、時間が来ると控室で書き込み、立会人の福崎文吾九段に手渡した。 形勢は、やや藤井有利とみられる。持ち時間は各８時間で、残りは藤井４時間４分、渡辺４時間２０分。
報知新聞社
