お風呂ありがとう 珠洲・若山、自衛隊に寄せ書き
●31日活動終了 珠洲市若山町の児童や住民は30日、自衛隊による被災者の入浴支援が今月いっぱいで終了するのを前に、これまでの感謝を込めた寄せ書きを同隊に贈った。元日から8カ月間にわたって心と体を温めてくれた隊員を思い、「珠洲を忘れずにいて」「温かい♨忘れません」などとしたためた。 自衛隊は現在、珠洲市の若山小、宝立小中、蛸島町の3カ所で入浴支援を続けており、31日夜で活動を終了、9月2日に撤収する。部隊が珠洲を離れる前に感謝を伝えたいと、若山公民館や若山放課後子ども教室の関係者が企画した。 寄せ書きには「自衛隊のみなさま ありがとうございました」の字の周囲に「ありがたさを実感した日々だった」などのメッセージが記された。児童は色紙に「気持ちよかった」「友達と入っています」との言葉を寄せた。 若山公民館で行われた贈呈式には児童6人と住民10人が駆け付け、向井辰郎館長と若山地区の北風八紘区長会長が謝意を示した。現在、同公民館を拠点に活動する中部方面後方支援隊の足立皓平入浴支援班長が「皆さんに声をかけてもらうことが励みになった」とあいさつした。 若山小5年の時兼菜緒さんは「自衛隊の人みたいに優しい大人になりたい」と話した。 ●知事が撤収要請 石川県は30日、自衛隊に撤収を要請した。馳浩知事が県庁で陸自第10師団の兵庫剛副師団長に要請書を手渡した。兵庫副師団長は「多くの方に応援の言葉をいただき、隊員の励みとなった」と語った。 派遣日数は240日を超え、地震災害では過去最長。県は元日に自衛隊派遣を要請し、陸海空の延べ約113万人が崩落土砂の撤去や孤立集落からの住民移送などに当たった。