球団との"対立"か…自費キャンプを選んだ大物(6)阪神リリーフエースの評価は
プロ野球界では、オフシーズンに契約更改が行われる。その年の活躍が昇給・減額に反映され、翌年俸が決定する。しかし過去には、希望する金額や条件が折り合わず、自費で春季キャンプに突入した事例もあった。 今回のオフも佐々木朗希(ロッテ)の契約更改が長引き、大きな話題を呼んだ。ここでは、自費キャンプを経験した大物選手をピックアップしたい。
久保田智之
出身:埼玉県 投打:右投右打 身長/体重:181cm/95kg 生年月日:1981年1月30日 ドラフト:2002年ドラフト5巡目 阪神タイガースで活躍した久保田智之は、NPBのシーズン登板数記録を樹立したシーズンオフに自費キャンプを経験した。 滑川高校では「4番・捕手」として同校を初の甲子園出場に導いた久保田。常磐大学で投手に転向し、リーグ戦通算22勝を挙げる活躍を見せ、2002年ドラフト5巡目で阪神に入団した。 プロ3年目となる2005年には、史上最強と言われた「JFK」コンビの一員として、鉄壁のリリーフ陣を形成。2007年には驚異の90試合登板、55ホールドポイント(9勝46ホールド).防御率1.75という活躍を見せた。 しかし、同年オフの契約更改では、金額面で球団と折り合いが付かず自費キャンプに突入。最終的に希望額には届かなかった。 その後、2008年も69試合登板、2010年にも71試合に登板するなどブルペン陣を支える働きを続けた。 当時の起用法にはさまざまな意見があったが、久保田がフル回転の活躍を見せたことは、疑う余地のない事実である。
ベースボールチャンネル編集部