脂肪まで分解するレモンの「苦味」の驚くべきパワーとは【レモン水うがいダイエット】
脂肪まで分解する「苦味」の驚くべきパワー
ダイエットをしていても一向に体重が減らない人がいますが、その原因の1つに胆汁(たんじゅう)の分泌不足があります。 胆汁を作る肝臓は体内で最大の内臓で、代謝、排出、解毒、恒常性の維持などの500種類以上の働きがあり、重要な役割を担っています。肝臓に蓄えられて濃縮された胆汁は、摂取した脂肪を分解し、吸収されやすくする役割を担います。胆汁が正常に働いていると、脂肪がきちんと分解されるので、栄養として体に脂肪が吸収されます。 ところが、胆汁の働きが悪いと脂肪は適切に吸収されないので、細胞の栄養にならず、お腹やお尻に蓄積されます。胆汁の働きがイメージしにくい人は、汚れた食器を思い浮かべてください。汚れた食器を洗剤で洗えば、食器はきれいになります。しかし、きれいに洗いきれていない場合、食器には汚れが残ったままです。使い続けると、食器にはますます汚れが溜まります。この溜まった汚れが、体でいうところの「余分な脂肪」なのです。 肥満の人は、やせた人に比べて胆汁の量が少ないため、「余分な脂肪」が体に溜まりがちです。胆汁の分泌を改善することで、脂肪が分解され、代謝が大幅に回復します。ダイエットをする人は余分な脂肪を溜めないように、胆汁の働きを回復させることも大切なのです。 そしてこの胆汁の分泌を促進させるのが、「苦味」です。苦さが刺激となって、肝臓から胆汁がよく分泌されるようになります。研究によると、苦い食材を食べて苦味成分を体内に入れなくても、舌で「苦味」を味わうだけでも胆汁の分泌促進効果があることがわかっています。舌の苦味を感じる感覚を敏感にすることで、通常の食事をしながら、胆汁を分泌しやすくできるのです。 「レモン水うがい」をすると、舌の苦味を感じる感覚を簡単に敏感にすることができます。「レモン水うがい」には、食欲を抑え食事量を減らすだけでなく、脂肪まで分解してしまうパワーもあるのです。 ◆胆汁の主な働き ・代謝 栄養を体が必要とする形に変えたり、エネルギーをつくり出したりする ・解毒 体に入った有害物質を無毒化する ・脂肪の分解・吸収 脂肪を消化・吸収されやすい形に分解する ・恒常性の維持 体を一定の状態に保つ ・排泄 老廃物を体外へ出す * * * 『レモン水うがいダイエット』(宮本日出 著) あさ出版 宮本日出(みやもと・ひずる) 歯科医師、口腔外科評論家。1990年愛知学院大学歯学部卒業後、アデレード大学(歯科博士〔Ph.D〕取得)、明海大学で口腔外科最先端医療の臨床的、基礎的研究に従事し、アメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、オーストラリア、日本で160編を超える医学論文を発表。2000年には第13回日本顎関節学会学術大会で優秀賞を受賞。2007年幸町歯科口腔外科医院(埼玉県志木市)を開業。現在は「ホンマでっか!?TV」(フジテレビ)、「AWAKE」(bayfm)などのTV・ラジオ出演をはじめ、Yahoo!ニュース、ダイヤモンド・オンライン、PRESIDENT Online、歯科医療最大級のwebサイト「WHITE CROSS」などのウェブメディア、患者さんと歯科医院をつなぐ治療説明用マガジン「nico」(クインテッセンス出版)などで情報を発信し、話題の歯科医師として幅広く活躍中。
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