『はだしのゲン』作者・中沢啓治さん アメリカ漫画界のアカデミー賞で殿堂入り 日本人作家で8人目
『はだしのゲン』などで知られる漫画家・中沢啓治さんが、アメリカ漫画界のアカデミー賞といわれる『アイズナー賞』で、コミックの殿堂入りをしたことを、『はだしのゲン』出版社の汐文社が22日に発表しました。 現地時間7月26日の夜に授賞式が行われたアイズナー賞。アメリカ漫画界の先駆者であり、グラフィック・ノベル作家のウィル・アイズナーさんにちなんで名付けられたこの賞は、アメリカのコミック業界が作品・マンガ家・アーティストを顕彰するもので、今年は2023年に出版された作品を対象に32部門で授与されました。その中でも、『コミックの殿堂』は個々の作品ではなく、マンガ家の“殿堂入り”を認める賞になっているといいます。
過去の日本人作家では、手塚治虫さん、小池一夫さん、小島剛夕さん、大友克洋さん、宮崎駿さん、高橋留美子さん、萩尾望都さんの7人が殿堂入りを果たしていて、中沢さんは8人目の快挙となりました。 中沢啓治さんは、1939年生まれの広島市出身。国民学校1年生だった6歳の時に被爆を経験。父と姉、弟を失い、その後、漫画家を目指し上京。母の死をきっかけに、原爆、反戦をテーマにした作品を書き始め、2009年の引退まで数多くの作品を残しました。