「こたつに頭から体半分」福島・喜多方市の住宅に居座ったクマ 麻酔で捕獲し山へ なぜ?…生活の場に変化
福島テレビ
福島県喜多方市の住宅に23日夜から居座ったクマは一日がかりで捕獲された。冬眠しているはずの時期に起きたクマの侵入、山あいの現場に緊張感が広がった。 雪に覆われた喜多方市熱塩加納町。「珍しいな、今まで初めて」と話す近くの住民。12月23日午後6時過ぎ、60代の男性が自宅に帰った際に見つけたのは、茶の間に入り込んだ体長90センチほどのクマだった。 「こたつに頭から体半分くらい突っ込んでいた」そのように話したという男性は近くの家に避難、ケガはなかった。 室内には食べ物を食い荒らした跡があり、夜が明けても居座るクマ。 24日午前11時過ぎには、地元の猟友会などが花火を使って追い払おうとするが、クマは住宅周辺から離れず。最終的には、吹き矢による麻酔で午後3時30分頃に捕獲された。 喜多方市市民生活課の東海林和宏課長は「たまたま山の横なので、森から出てきたら、ちょうどいいところがあり、裏口から入ったのではないかと思います」と話した。捕獲されたクマは、市内の山に戻されたということだ。 <クマが目撃された場所> クマが住宅の茶の間に、入り込んだのは喜多方市北部に位置する熱塩加納町の山あい。この現場から直線距離で3キロほど離れた場所では12月2日、空き家にクマが居座った。 <なぜこの時期に?> なぜこの時期にクマが相次ぎ人里に居座るのか?専門家は「生活の場が変わりつつある」と指摘する。 福島大学食農学類の望月翔太准教授は「昨年大量出没でたくさんクマが人里近くに出てきて、人里近くを生活の場として覚えたクマがいたんだと思います。冬眠も人里近くでしようとしたために、家の中に入ってしまったということだと思います」という。 望月准教授によると、日頃からの戸締りの徹底や万が一見かけた場合は、速やかな110番が大切ということだ。
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