武居由樹がバンタム級転向初戦を2R一撃KOでクリア。「絶対に夢をつかみます」と世界王座に照準
元K-1WORLD GPスーパーバンタム級王者でボクシングの前東洋太平洋スーパーバンタム級王者・武居由樹(大橋)が12月26日、井上尚弥とマーロン・タパレスの「WBA・WBC・IBF・WBO世界スーパーバンタム級王座統一戦」が行われた東京・有明アリーナで54.5キロ契約でマリオ・ディアス(メキシコ)と対戦した。 武居は11月にスーパーバンタム級王座を返上。「来年はバンタム級での世界戦を考えたい」とジムの大橋会長が用意したのは初めてのメキシコ人との対戦。ディアスはプロ戦績は27戦21勝(9KO)6敗の強豪だったが、世界王座挑戦への第一歩と位置づけられたこの試合で武居は2RでKO勝ち。この勝利でプロデビュー以来の連続KO勝ちを「8」に伸ばし、戦績を8戦8勝(8KO)とした。 1R、サウスポーの武居とオーソドックスの構えのディアス。右手を下げて回る武居。ガードがっちりのディアス。ディアスの左は足を使って交わす武居。ディアスの左に右フックを合わせに行く武居。ディアスがアッパーを振って前に出るが武居はバックステップ。武居は右フックから左ボディー。ディアスもバックステップ。ディアスの左に右フックを合わせる武居。武居の右には左を合わせるディアス。
2R、武居が圧をかけて左ボディー。ディアスが逆襲の右フックをヒット。武居が左フック、これでディアスがスリップダウン。ともに前手で距離を探る中、武居が右フックもディアスが交わしクリンチ。その後の攻防で武居がフェイントから左ボディー一閃。ダウンしたディアスはマウスピースを吐き出し悶絶。立ち上がることができず武居がKO勝ちを収めた。 試合後のリング上のインタビューで武居は「早いラウンドで倒すことができたのはよかった。思っていたよりリズムがつかみにくかったかなと思ったが、特別やりにくさは感じなかった」と初のメキシカンとの対戦も難なくクリアした印象。 バンタム級に向けては「体重調整とかは全然いけた。もっと技術面を強化して、世界に行けるようにもっと頑張らないといけないなと思っている。まだまだ自分が満足している完成形の武居由樹ではない。完成できるよう、精進します」と慎重な姿勢を見せつつも「多分、ここから先は今まで経験したことのないような相手と戦っていくと思う。僕一人だけでは乗り越えられないので、皆さん、僕にパワーを送ってください。絶対に夢をつかみます」と世界を見据えた。