障害者や難病の人も働ける場所を 遠隔操作の「分身ロボット」企業にも拡大 福岡市が実証実験
RKB毎日放送
遠隔操作で様々な業務を担う「分身ロボット」。 重い障害や難病で外出が困難な人の社会参加を後押ししようと、福岡市では民間企業とも連携して実証実験が進められています。 【写真で見る】企業に拡大する分身ロボットたち 福岡市博多区の警備会社「にしけい」の受付で、来客の対応をするロボット「OriHime」。 声の主は福岡市に住むクスモンさんです。 オリヒメにはカメラやマイクが内蔵されていて、クスモンさんは自宅から来客の対応にあたっています。 にしけい 人財開発室 松田信太郎 室長「おかげさまで、来客されるお客様からは市民の温かい受付をしていただいてるってことで感謝いただいています。4年前までは従業員を配置して有人で行っていましたが、コロナの影響でしばらく途絶えていましたけれども、今回の実証実験で非常に有効的だというものを見つけられましたので、非常にありがたいです」 福岡市は、重い障害や難病などで外出が難しい人たちに社会参加の機会を提供しようと、2022年から遠隔操作ができる「分身ロボット」の実証実験を行っています。 にしけいでは現在、10代から60代の7人がロボットの「パイロット」として勤務しています。 公務員だったクスモンさんは腸に炎症を起こす難病「クローン病」を発症し、去年、仕事を辞めました。 クスモンさん「病気のことを知っている友人が、市の広報誌に載っていたオリヒメ操作者募集の記事を見つけて教えてくれました。これならできるかもしれないと思い、応募しました」 福岡市 障がい企画課 平川浩紀 課長「重度障害者の就労というところはまだまだ厳しい現実があるかと思います。こういったロボット等を使って、重度障害者が一人でも多く就労できる機会が、今後増えていけばと思っています」 にしけいでの実証実験は11月末までで、福岡市は民間企業での活用にあたっての課題などを洗い出して、来年度以降、企業での本格導入を目指しています。
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