白浜の海に沈むパンダが食べ残した竹 京大実験所が着生生物の観察も
ジャイアントパンダが食べ残した竹の枝葉を利用し、海の環境保全につなげようとアドベンチャーワールド(和歌山県白浜町)がアオリイカの産卵床をつくり、海底に沈めた。 【写真】カピバラにB級グルメ? アドベンチャーワールドの取り組み 26日朝、同園でスタッフらが竹の枝葉を重さ約15キロのブロックの穴に差し込むなどして20基の産卵床をつくった。その後、伊古木漁港(同町塩野)に運ばれ、スタッフらが水深約3~4メートルの海底に固定した。 同園と町が共同で実施。地元ダイビングセンターや漁協が協力し、2022年から取り組んでいる。 今年は初めて京都大学瀬戸臨海実験所(白浜町)が協力。産卵が確認された場合、「京都大学白浜水族館」の水槽で展示し、孵化(ふか)後は海へ放流する。産卵床に着生する海藻や生物のモニタリングなども実施する。 昨年までは3カ所に産卵床を設置したが、今年は産卵が多く確認された伊古木漁港に絞り、数回に分けて計60基を設置する予定だ。 実験所の山守瑠奈助教は「産卵床にどのような生物が着生するのか楽しみ」などと話した。(勝部真一)
朝日新聞社