「睡眠の質よくなる」砂浜の“はだし歩き”、韓国で広がる イベントは申し込み殺到
大地を踏みしめて健康に-。韓国では中高年層を中心に、砂浜や山林などの“はだし歩き”がじわり広がっている。家電のアース線のように、体の電気を地面に放電するなどして体調にプラスの効果があるとされ、愛好者の通称は「アーシング族」。専用道の整備など自治体も普及を後押ししている。 【写真】京都国際高の甲子園優勝の瞬間を伝える韓国のニュース番組 全国の自治体と連携してはだし歩きを推進する市民団体「素足歩行国民運動本部」によると、足がじかに地面に触れればリラックス効果のほか、脳感覚が刺激されたり、免疫力が改善されたりするとの説もあるという。朴東昌(パクドンチャン)会長は「ストレスや考え事を全て捨て、1日3回ゆっくりと歩くのが理想的だ」と提唱する。海水のミネラル成分を含む砂浜でのウオーキングが特に効果的としている。 4月に「はだし都市」を宣言した釜山市。市内7カ所の海水浴場でウオーキングイベントを開催中で、毎回申し込みが殺到する。1日約7千歩が日課という団体職員の女性(55)は「山も歩くが、海辺を歩く日の方がより睡眠の質がよくなる」と笑顔を見せた。 釜山市では黄土を敷いた歩道や林道など専用道の整備が進み、計画段階を含めて全18カ所、計9キロ(関連予算は約4億3800万円)に及ぶ。市議会は2月、はだし歩きを支援する関連条例を制定済みだ。 (釜山・平山成美)