広島・黒原 メンタル不安一掃の5回1失点 前回危険球退場 内角攻めた“気迫”の投球
「広島0-1中日」(7日、マツダスタジアム) 8日前の“1球”を払拭する力投だった。五回終了後、ベンチで新井監督に肩をたたかれ、小さくうなずいた広島・黒原拓未投手の表情に悲観の様子はなかった。「真っすぐも走っていた。ストライク先行でいけたので良かった」と汗を拭った。 【写真】顔面が地面にこすれてる? ド執念で本塁へ突入する羽月 初回から飛ばした。2死で迎えた高橋周への5球目には、この日最速の150キロを計測。四回までに許した走者は、二回に浴びたカリステの左前打のみと圧巻だった。 しかし、五回。1死一塁から、宇佐見に左中間を破られる適時二塁打を献上。結局、この1点が決勝点となった。打線が苦しんでいる中で与えたくなかった先制点。「打たれたボールはしっかり反省して、次回また良い投球が出来るように」と前を向いた。 今季初登板だった3月30日のDeNA戦の初回、先頭・度会へ投じた3球目が頭部付近に直撃。危険球で退場となっていた。メンタル面も心配されたが、この日は左打者への内角を攻める場面もあった。「外ばっかりになってくると狙われる。内も使いながら今後も投げていきたい」と本拠地で立ち直った姿を見せた。 5回1失点の左腕に対して指揮官は「マウンドでの雰囲気とかもすごい良かった。気迫の投球だった」と高評価。打線の低調は目立つが、黒原の好投は明るい収穫だ。