剪定枝の持ち込み想定以上 富山・高岡南部地域で初の回収リサイクル実験、資源化目指す
家庭で出る剪定枝(せんていし)のリサイクルを進めようと、富山県高岡市は26日、JA高岡醍醐地区センター(同市醍醐)で南部地域の住民を対象にした「剪定枝回収リサイクル向上実証実験」を行った。住民が続々と軽トラックや乗用車で庭木の枝を持ち込み、周辺の道路が渋滞する盛況ぶりだった。 高岡市によると、南部地域は屋敷林のある家が多い。市内で最も剪定枝が発生するエリアで、回収ニーズも高い。市は2020年3月に福岡地域のストックヤードを廃止し、距離の離れた長慶寺までの運搬が住民の負担になっている。実証実験は燃やせるごみでなく、資源化することを目指して初めて実施した。 長さ3メートル以下、太さ10センチ以下の剪定枝を3時間限定で無料で受け入れ、訪れた住民は車のトランクや荷台に積んだ枝を降ろした。会場周辺の道路は順番を待つ車が数珠つなぎになった。剪定枝は市内企業が焼却し熱を利用したり、発電に使ったりする「サーマルリサイクル」に活用するほか、将来的には粉砕して肥料にすることも想定している。
市はアンケート結果を分析し、事業内容を検証する。室谷智環境政策課長は「想定以上に持ち込む人が多かった。来年度に向けて場所や時期、時間、実施回数などを検討したい」と話した。