仕事をしながら8つの資格を取得。短期間で結果を出した人の暗記法はコレ
「3段階読み」×「カンニング勉強法」でムダなくインプット
③「3段階読み」で理解と定着が進みやすくなる 参考書や問題集を読むとき、もし1回で全部を頭に入れようとしているなら、その方法はすぐに止めてしまいましょう。どんなに丁寧に読み込んでも1回で理解・暗記できることはほとんどないからです。最初は雑でもいいので、何周も読むほうが、内容が飛躍的に頭に入りやすくなります。そのためのメゾットが次の「3段階読み(STEP1~3)」です。 【STEP1】1日1冊読み 本の全体像を把握することが目的。目次や見出し、キーワードを中心に読み進めます。特に目次は、本を開く前と閉じるときに必ず目を通してください。そして、読んでいる途中にも頻繁にチェックすることで、読んでいる内容が全体の中でどのような位置づけにあるのかを整理することができます。 【STEP2】1日1章読み 本の重要な部分を理解することが目的。キーワードや需要箇所を中心に読みます。到達目標は、問題集の場合は「解答・解説を読んで理解できる」「解答に必要なポイントを把握する」ことです。 ただし、わからないところが出てきた場合は、あまり時間をかけすぎないようにしましょう。不明点はメモして、読み飛ばしてもかまいません。なお、自分の実力次第で「1日2章読み」「1日半章読み」などペースを調整してもOK。あえて量を増やして、自分の限界に挑戦するのもおすすめです。 【STEP3】本気読み 本の内容を完璧にマスターすることが目的。全体を丁寧に精読します。到達目標は、問題集の場合だと「解答・解説なしで、自分で問題が解けるようになる」ことです。 「解答を“紙に写しながら”覚える」「問題集に“解法のポイントを書き込む”」など、「手を動かす」ことがポイント。脳が活性化し、内容を理解・暗記しやすくなることは、科学的にも証明されています。 ◆「3段階読み」のメリット ・重要箇所を中心に把握していくことで、全体像がつかめる ・何周も読むとさまざまな情報が有機的につながり、理解する速度が上がる ・短期間で「繰り返し読む」ことで、記憶に定着する ・「これだけ進められた!」という達成感を得られ、モチベーションが上がる ・期限を決めることで、先延ばしを防ぐ ドイツの心理学者・エビングハウスの「エビングハウスの忘却曲線」によれば、人は覚えたことを、20分後には42%、1時間後には56%、1日で74%も忘れてしまうと言います。一方、1回で暗記しようとせず時間をおいて何回も繰り返し「思い出す」ことで、このような忘却を食い止め、知識を記憶に定着させられることがわかっています。 また、ある章で学んだことが別の章を学ぶときに役立つこともよくあります。 ④「カンニング勉強法」で考える時間・悩む時間を最小化 ◆主教材は「問題集」、テキストや参考書は副教材にする 試験勉強のときに、メインで勉強する教材としておすすめなのが、テキストや参考書よりも、「問題集」や「テキスト付き問題集」です。問題集を使えば、テキストの内容が試験でどのように聞かれるのかがひと目でわかるので、ゴールから逆算できてムダがなく効率的です。 一方で、テキストや参考書のほうが情報量が豊富で、解説が丁寧なことが多いでしょう。そこで、これらは副教材として次のように活用します。 【「テキスト」や「参考書」の活用方法】 ・問題集に書いてあることがわからないときに「辞書代わり」に使う ・問題集を読み終えた後の「仕上げ」に読み、知識を補足する ・入手した知識は、問題集に書き込み、情報を1つのところに集約しておく ◆「カンニング勉強法」なら問題集がサクサク進む 「とはいっても、テキストや参考書を読む前にいきなり問題集をやっても、解ける問題はないのでは?」…そう思うことでしょう。もちろん、そのとおりです。 そこで提案したいのが、「カンニング勉強法」。問題を「すべて自力で解こう」とするのではなく、わからないときは「すぐに答えを見るようにして」読み進めたり書き写したりしながら、解法を暗記学習する方法です。 勉強時間の一番のムダは、ズバリ「考える時間」「悩む時間」。「解けないときは解けない」と割り切ることで、大幅に勉強時間を短縮できます。