【MLB】安打製造機ピート・ローズが83歳で死去 歴代最多の通算4256安打 44試合連続安打の記録も
日本時間10月1日、歴代最多の通算4256安打を誇る安打製造機ピート・ローズが83歳で亡くなったことが明らかになった。複数の米メディアが一斉に報じた。選手として文句なしの実績を誇るローズだが、現役晩年の兼任監督を務めていた時期に野球賭博を行っていたことが発覚。自身が率いるレッズの試合も賭けの対象としていたことが明らかになり、永久追放処分を受けてアメリカ野球殿堂入りの資格も失った。結局、現在に至るまで永久追放処分は解除されておらず、殿堂入りの資格も失ったまま、史上最高の安打製造機はこの世を去ることになった。 安打製造機ピート・ローズが83歳で死去 1941年4月14日生まれのローズは1960年7月にレッズと契約し、1963年4月にメジャーデビュー。1年目から170安打を放つ活躍で新人王に選ばれ、この年から1985年まで23年連続でシーズン100安打以上を記録した。1968年、1969年、1973年と3度の首位打者に輝き、1973年にはキャリアハイの230安打をマーク。1978年には20世紀以降のナ・リーグでは最長となる44試合連続安打を記録した。 1973年にナ・リーグMVPに輝き、1975~76年にはワールドシリーズ連覇も経験。1975年のワールドシリーズでは打率.370(27打数10安打)の活躍を見せ、シリーズMVPに選ばれた。1978年オフにFAとなってフィリーズへ移籍すると、移籍1年目の1979年は208安打を放ち、打率.331の活躍。翌1980年には自身3度目のワールドシリーズ制覇を経験した。 1983年オフにフィリーズを解雇され、エクスポズと契約したが、半年プレーしただけで選手兼任監督として古巣レッズへ復帰。1986年オフに解雇されるまで現役を続けた。引退後も監督業は継続し、最終的には野球賭博により1989年8月に永久追放処分を受けた。 歴代最多の通算3562試合に出場して同じく歴代最多の4256安打を放ち、打率.303、160本塁打、1314打点、198盗塁、OPS.784を記録。オールスター・ゲームに17度選出された人気者で、「チャーリー・ハッスル」の愛称で親しまれ、シルバースラッガー賞1度、ゴールドグラブ賞2度のほか、1976年にはロベルト・クレメンテ賞も受賞した。監督としては通算412勝373敗を記録したが、プレーオフ進出は1度もなかった。 安打を量産する打撃面が注目されがちだが、守備面では内外野の様々なポジションをこなすユーティリティ・プレーヤーであり、一塁、左翼、三塁、二塁、右翼の5ポジションで通算580試合以上にスタメン出場した。なお、アメリカ野球殿堂入りの資格は失っているものの、レッズの球団殿堂入りを果たしており、現役時代を通して背負い続けた「14」はレッズの永久欠番となっている。