妻が「パートorフルタイム」で年収差は2.5倍になることも。扶養を外れると損は本当か
パートタイムとフルタイムで働くときの収支差はいくらあるのかについては、多くの方が気になる点なのではないでしょうか。 ◆【画像で先に見る】私は対象?健康保険・厚生年金保険の適用要件 特にパートタイムの方は、扶養の範囲を超える収入を得ると手取りが減り損失が生じると感じる方も多く、家計を考える上では重要なポイントといえるでしょう。 2024年10月には社会保険適用拡大が控えています。 今回は、パートタイムとフルタイムの収支の差について考えてみましょう。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
妻がパートorフルタイムの年収差「2.5倍」手取りの差は「約200万円」!
パートは働いた時間のみが給与に反映されますが、正社員は勤務年収や職責などに応じた年収が保障され、賞与や福利厚生も手厚いです。 実際、パートとフルタイムでは平均年収にどのくらいの差があるのでしょうか。 国税庁の「令和4年分民間給与実態統計調査」で、女性のパートとフルタイムそれぞれの平均年収をみてみましょう。 ・正社員が407万円 ・正社員以外が166万円 これより、正社員と正社員以外での年収の差は約2.5倍。 当然、手取りも大きな違いがでます。 次は、これらの情報をもとに年収約400万円(フルタイム)と年収約160万円(パート)の場合で手取り額をシミュレーションしてみましょう。 なお、シミュレーションの前提条件は、以下3つです。 ・40歳以上 ・東京都在住 ・給与所得控除、基礎控除、社会保険料控除のみを考慮 ●年収約400万円(月額33万3000円)・フルタイムの手取り額 ・月額支給額:33万3000円 ・健康保険料:1万6966円 ・介護保険料:2720円 ・厚生年金保険料:3万1110円 ・雇用保険料:1998円 ・源泉所得税:7610円 ・手取り額:27万2596円(年間手取り額:327万円) ●年収約160万円(月額13万3000円)・パートの手取り額 ・月額支給額:13万3000円 ・健康保険料:6687円 ・介護保険料:1072円 ・厚生年金保険料:1万2261円 ・雇用保険料:798円 ・源泉所得税:1340円 ・手取り額:11万842円(年間手取り額:133万円) 上記の計算より、パートとフルタイムでは、手取りに約200万円もの差ができます。 年収約160万円を得るためのパート勤務は、東京都の最低賃金である1113円をもとに考えると、1か月あたり約119時間勤務となります。 1日あたりでは6時間ほど。 家事や育児を優先させつつ、仕事もしたい人にとっての選択肢の一つといえます。 一方、フルタイムであれば、平日月~金、1日7.5~8時間、1か月150~160時間働くことになります。 さらに、業務が忙しいときは残業も必要となる場合があります。 パートで働くよりも福利厚生が手厚く安定した収入が得られる反面、時間に余裕がなく負担を感じることになるかもしれません。 どちらが働きやすいかは、ライフスタイルやキャリアの目標によって異なります。 自分のニーズに合った働き方を選ぶことが大切です。