私立中男子が寮で大けが 入浴中、同級生に足を引っ張られ転倒 学校はいじめ重大事態に認定、第三者委で調査へ 鹿児島県内
鹿児島県内の私立中学校の寮で、入浴していた1年生の男子生徒が、同学年の男子生徒に両足首を引っ張られて転倒し、右手にまひが残るけがを負っていたことが7日、分かった。学校はいじめ防止対策推進法に基づく重大事態に認定。今後、第三者委員会を設置して調査を進める。 被害生徒の保護者や学校によると、発生は6月25日。寮の共同浴場で、一緒に入浴していた男子生徒に両足首を引っ張り上げられた。転倒した際、湯を張った浴槽の床に後頭部と首を強く打ち付けた。 7月上旬、別の男子生徒に拳で肩をたたかれて痛みが強くなったため、10日に養護教諭に相談し発覚。同日に病院を受診し、頸髄不全損傷(全治約1カ月)と診断された。登校しながら通院と投薬を続けているが、現在も右手の親指と人さし指に力が入らなくなっている。保護者は8月中旬、県警に被害届を提出し、受理されている。 発覚後、学校は生徒らに聞き取りを実施。加害生徒2人が「悪意はなかった」と話し、被害生徒との関係も問題が確認できなかったことから、危険行為として2人を指導していた。
9月末、いじめ認定を求める申立書が被害生徒の保護者から出され、対応を再協議。10月3日に重大事態に認定した。第三者委員会の設置時期は未定。教頭は「重く受け止めている。症状が早く改善し、普段通り学校生活を送れるように対応する」としている。
南日本新聞 | 鹿児島