青森市のアパートで男性2人をナイフで殺傷した罪に問われている男の裁判員裁判で、青森地方裁判所は懲役23年の実刑判決を言い渡しました。 判決を受けたのは青森市の無職船水公慈被告52歳です。 起訴内容によりますと、船水被告は去年5月自分が住むアパートの敷地内で当時68歳の男性の左首をナイフで突き刺すなどして殺害したうえ、となりの部屋に住む当時69歳の男性の首などを切りつけて殺害しようとした殺人と殺人未遂の罪に問われています。 これまでの審理で船水被告は「糖尿病の進行による失明への恐怖から逃れるため、2人を殺害し死刑になろうと考えた」と動機を明らかにしていました。 今日の判決公判で青森地方裁判所の藏本匡成裁判長は「動機は極めて身勝手で短絡的」と指摘しました。 争点となっていた中止未遂は認めなかった一方で、アルコールの影響や自首したことなどを考慮し、懲役23年の実刑判決を言い渡しました。 弁護側は控訴について「被告人と話し合って決める」としています。