技術は二の次!? ファミコンからスイッチまで「ボタン連打こそ正義」なゲームたち
■少しも衰えていなかった高橋名人の「れんだでサンボ」
次は、すごろくとミニゲームを掛け合わせたゲーム性の『マリオパーティ』シリーズ。NINTENDO64からスタートした、最大8人でワイワイ遊べるパーティゲームだ。 中でも、2021年に発売となったNintendoSwitch用最新作『マリオパーティ スーパースターズ』に収録されているミニゲームの1つ「れんだでサンボ」は、純粋に連打力を求められるゲーム。積み上がったサボテン型の敵キャラ「サンボ」をハンマーで落としていくスピードを競うもので、ひたすらボタンを連打するという非常にシンプルな内容だ。 ゲーム終了時にタイムも表示されるため、純粋な連打力を計るためのゲームとしても注目されていて、動画サイトやSNSなどでは「れんだでサンボ」で連打自慢をしたり、プレイした人の連打力を推し量ったりされて、断続的に話題に上がることとなっている。 そして、このゲームでも、前述の高橋名人による高度なテクニックが再びファンを驚かせることとなった。 これについても高橋名人は、凄まじい連打の腕を披露している。2022年5月、高橋名人がYouTubeでこのゲームをプレイ動画をアップし、その記録は5.16秒。これは1秒間に12連射をしている計算で、全盛期の16連射と比べると見劣りするものの、衰えない連射力にファンからは驚きの声が上がった。しかも、「こすり」ではなく「たたき」での記録ということで、令和の今もなおトップクラスの連射力を持つ高橋名人には感嘆するばかりだ。
■突如連打要素が全面に押し出された『がんばれゴエモン』
レトロアクションゲームの中でも有名な『がんばれゴエモン』シリーズ。その中でも、1995年にコナミ(現:コナミデジタルエンタテインメント)から発売となったスーパーファミコン用アクションゲーム『がんばれゴエモン きらきら道中 ~僕がダンサーになった理由~』は、シリーズ屈指の連打ゲームでもある。 通常ステージは横スクロールアクションが採用されており、ボス戦がミニゲームになっているという、シリーズの中でも独特な作りとなっている本作。そのミニゲームに、連打要素がかなり多いのである。 真剣白刃取りをした後に、押し返すためにボタン連打する「バンジー真剣白刃取り」に加え、「ふすまのぞきクイズ合戦」での絵を当てるクイズでも、絵を見られる範囲が連打が速いほど広くなる。レースゲーム「からくりサバイバルレース」では、連打が速いほど自機の速度が速くなるし、さらにラスボス戦でも連打が必要だったりと、何かにつけて連打力が試される「連打こそ正義」なゲームだったのだ。 『がんばれゴエモン』シリーズはそれまでは連打力が必要なかったゲーム性だったが、本作で突然、連打要素がふんだんに盛り込まれた。そのため、シリーズをプレイしてきた『がんばれゴエモン』ファンほど、『きらきら道中』のインパクトは大きかっただろう。 同じボタンをいかに速く連打するかというゲーム性は、近年では少なくなってしまった。しかし、ストイックすぎるがゆえに、競技性まで持ち得たのが「連打・連射こそ正義」なゲームの魅力だともいえるだろう。あなたはどんなゲームを思い浮かべるだろうか。
ファンキキ