東京の高校生が八月踊り体験 龍郷町の教育民泊 豊かな自然や文化、肌で感じる
鹿児島県龍郷町が実施する教育民泊事業「かんもーれ!たつごう民泊」を活用し、東京都の私立工学院大学付属高校の2年生62人が12~16日、同町に滞在した。生徒らは2班に分かれて前半と後半の各2日間、それぞれ町内10家庭で民泊を体験。集落の豊かな自然や文化を肌で感じ、地域住民と交流した。 同校の生徒らは、持続可能な開発目標(SDGs)に関連するさまざまな課題の解決を目指すプロジェクトに取り組んでおり、今回の来島はこの探究学習の一環。4泊5日の日程で講話や各種体験活動を通して奄美の環境文化に理解を深めた。 15日の夜は、嘉渡集落で八月踊りを体験。カトリック嘉渡教会で地域住民らと輪をつくり、「赤木名観音堂」「塩道長浜」など5曲を見よう見まねで踊った。最後は「六調」と「天草」。生徒らは三味線やチヂン(太鼓)、ハト(指笛)が鳴り響く中、楽しそうに手舞いを繰り広げていた。 奄美大島に訪れるのは初めてだという生徒は「自然と隣り合わせの生活や人の温かさを感じられた。(八月踊り)は全く知らない状態で参加したが、みんなが一体となって盛り上がっていて、いいなと思った」と話した。 嘉渡集落の中江優子区長(67)は「嘉渡を好きになって、古里と思ってまた訪ねて来てくれたら」と目を細めた。