大麻所持無罪、「ワンチャンあるかも」→故意認めず
液体大麻を所持したとして、大麻取締法違反に問われた被告（22）に対し、大阪地裁は31日、無罪（求刑・懲役1年2月）を言い渡した。角田康洋裁判官は「（所持について）故意を認定するには合理的な疑いが残る」と判断した。 【写真】大阪地裁
被告は2022年8月、大阪市住吉区の路上で液体大麻を所持したとして、24年2月に起訴された。 公判で、被告側は「合法成分と認識していた」と無罪を主張。一方、検察側は、警察官の職務質問で、大麻と分かって買ったのか尋ねられた際、被告が「ワンチャンあるかも」と応じたことを踏まえ、所持の故意があると主張していた。 角田裁判官は「『ワンチャンあるかも』の言葉は、『もしかしたら』という心境を表す」と指摘した上で、「今回の状況では、反射的に引き出された言葉に過ぎず、所持の故意を推認させる力は弱い」と結論づけた。
