阪神・藤川球児監督「どんどん進めてもらいたい」近本光司&中野拓夢の盗塁増計画を歓迎
阪神・藤川球児監督(44)が26日、来季に向けて盗塁増を掲げるナインの思いを受け「どんどん走れるようになってもらえたら良い」と背中を押した。今季のチーム盗塁数41はセ・リーグ5位(1位はDeNA69、最下位は中日40)。3年連続盗塁王の近本光司外野手(30)、中野拓夢内野手(28)らスピード自慢の意欲をかきたて個性を伸ばす。 持ち前のスピードを磨き、伸ばした個性を思う存分アピールしてほしい。藤川監督が走力強化を目指すナインの向上心を歓迎した。まずは個々の能力の向上をチェックし、チーム戦術にいかせるかを判断していく。 「どんどん走れるようになってもらえたら良い。選手によっては、『監督がどういう野球をやるか分からないんで』って言っている選手もいますけど。まずは君たちでどれだけできるか見せてくださいと」 3年連続盗塁王に輝いた近本がチームトップの19盗塁。中野が6盗塁で続き、チーム盗塁数はセ・リーグ5位の41盗塁にとどまった。トップだった昨季の79盗塁からは減少。一方でシーズン盗塁数で下克上での日本一を果たしたDeNAは昨季の33から69、リーグ制覇の巨人は48から59に増加した。脚力で相手バッテリーを苦しめる術もV奪回には欠かせない。 「選手たちができないと言っていることをやるのは、この世界においてはダメ。できるプレーヤーたちのレベルを上げてくれるという話であれば、どんどん進めてもらいたい。それを実現するかどうかは、その時々によってチョイスしないといけない」 指揮官にとっても、機動力という手札が選択肢に加われば試合を有利に進められる。今季は試合状況やチーム方針、采配、ライバル球団の研究なども盗塁減の要因となった可能性はあるが、タイガースには俊足の選手が何人もいる。来春のキャンプでは5度の盗塁王に輝いた赤星憲広氏も臨時コーチを務める。どんどん走って、個を高め、シーズンインまでの足固めを進める。 「私の色に染まるとか染まらないというのは、(来年)2月からゆっくり仕上げていけばいい。今は自分のことをやりなさいというのがメッセージですね」
藤川監督がキャンプインから見極める。来季の虎はスピードでも勝つ。走りまくってライバルを圧倒する。(新里公章)