サクラエビ春漁終了 前年より増加、資源回復傾向 由比漁港+大井川漁港で330トン
サクラエビ春漁が7日、漁期を終えた。3月25日から計19回、駿河湾で操業し、由比漁港(静岡市清水区)と大井川港(焼津市)を合わせた水揚げ量は、前年春漁に比べて約24トン多い計約330トンとなった。資源状況の悪化で操業時間などの自主規制を導入するきっかけになった2018年春漁の水揚げ量約312トンを上回った。 漁期初日としては比較的多い約18トンを水揚げして始まった今年の春漁は、雨天が多く駿河湾内の海水温が低かったことや、湾内の濁りが改善されないことなどから4月上旬に5日間の休漁期間を設けた。再開後は4月14日に一晩で春漁最高の約45トンを水揚げ。その後も20~30トンほどを水揚げする日が連続した。産卵を控えた親エビ保護のため、最終日は出漁しなかった。 1ケース(15キロ)当たりの価格は初競りで4万9千円台を付けた後、4月末までは4万円台前半から5万円台後半、5月以降は5万円台前半から6万円台後半で推移した。平均取引値は約5万2千円だった。 サクラエビ漁師らでつくる静岡県桜えび漁業組合の実石正則組合長は「緩やかながらも資源回復傾向にあるのは間違いない」とした上で「品質はとても良かった。今秋、来春とつながってくれれば」と期待した。 ■9日に由比漁港で桜えびまつり 由比桜えびまつり(実行委員会主催)が9日、静岡市清水区の由比漁港で開かれる。サクラエビやシラスの即売のほか、生サクラエビなどの無料配布も数量限定で行う。 祭りは午前7時45分の開会式の後、同8時から午後2時まで。由比桜えび通りは交通を規制し歩行者専用となる。実行委などは公共交通機関を利用して来場するよう呼びかけている。
静岡新聞社