トルコ、シリアで軍事装備破壊 政権崩壊でクルド人が入手=治安筋
[イスタンブール 10日 ロイター] - トルコの情報機関は、シリア北東部でクルド人武装組織「クルド人民防衛隊(YPG)」が輸送していた戦車2両や弾薬、ミサイルなどを積んだトラック12台を破壊した。トルコ治安筋が10日明らかにした。 アサド政権軍がシリア北東部カミシュリ地域を放棄した際に残した装備品という。シリア治安筋は9日、イスラエル軍機がカミシュリのシリア軍航空基地を爆撃したと述べていた。 だが、トルコ治安筋は「カミシュリ空港がイスラエルの標的になったという嘘をYPGが広め始めた」と述べた。トルコはYPGをテロ組織と見なしている。 YPGは過激派組織「イスラム国」(IS)掃討を目指す米主導の連合と協力するクルド系シリア人部隊の中核。 トルコ治安筋によると、同国の情報機関MITはYPGが軍事物資を押収し、倉庫に運ぼうとしていることを察知し、作戦を実施した。 カービー米大統領補佐官は記者会見で、トルコのテロ対策上の正当な懸念を認識しているとしつつ、米国はシリア北東部におけるIS掃討と、クルド人主体の民兵組織「シリア民主軍(SDF)」との連携に引き続き注力すると強調した。