日経平均にも"巻き返しの目"、牽引するのはこの銘柄群だ
アームHDのナスダック上場は、親会社であるソフトバンクグループだけでなく、日本のハイテク株にも好影響が波及した(写真:ブルームバーグ)
「日経平均株価よりもTOPIX(東証株価指数)が優勢な相場」と、先週まで書いてきた。基本観では変わりないのだが、9月第2週(11~15日)の後半2日間の動きを見ていると、どうやら日経平均にも巻き返しの目が出てきたのではないかと思うようになった。 14日、15日の2日間ともにTOPIXより日経平均の上昇率が高かった(2日間でTOPIXは2.1%上昇、日経平均は2.5%上昇)。とくに15日については、アーム・ホールディングスのナスダックIPO(新規株式公開)に伴う親会社ソフトバンクグループ(9984)の値上がりが日経平均を押し上げた。 それによってハイテク株にも人気が回ったという事情があるが、結果として日経平均は15日に9月6日の3万3241円だけでなく、8月1日の3万3476円まで上抜いたのである。残る高値は7月3日の3万3753円だけとなった(いずれも終値ベース)。 振り返れば、ジャクソンホール会議(8月24~26日)前の神経質な市場心理に揺さぶられた、8月下旬にかけての下放れ。それによって“三尊天井崩れ”が話題となったことがあったが、その“三尊”の真ん中のヤマがこの7月高値である。崩れが修復されて7月高値まで、あと220円。うまくいけば、今週(9月19~22日)にも挑戦する場面があるかもしれない。 「すでにTOPIXが33年ぶり高値水準に戻っているから、日経平均だってそう時間を経ずに……」とは誰もが思っていることだろうが、実際に日経平均が7月高値を上抜くなら、TOPIXとは比べ物にならないほどのインパクトを投資家心理に与えるだろう。そう期待している。
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岩本 秀雄