【コラム】ミランの15歳の至宝カマルダだけではない!セリエAでの活躍が待たれる5人の若き才能…トッティの宝やエンポリの未来の壁、フリット彷彿の逸材 | セリエA
ダニエル・サメク…レッチェの次世代の新星
まもなくセリエAでお披露目されることになる注目の才能と言えば、レッチェのサメクに他ならない。2004年生まれのチェコ出身の19歳で、素晴らしいフィジカルに加えてテクニックも持ち、中盤のレジスタとして違いを作り出す。昨シーズンは、レッチェのプリマヴェーラで19試合に出場、3アシストを記録し、リーグ優勝に貢献した。 レッチェは2年前、スラヴィア・プラハから100万ユーロ(約1.6億円)でサメクを獲得したが、この移籍金は、パンタレオ・コルヴィーノTD(テクニカルディレクター)の若者に対する大きな信頼の証拠と言えよう。サメクは、すでに母国においてトップチームでデビューしており、UEFAカンファレンスリーグの舞台においても6試合に出場した。
ガブリエレ・グアリーノ…未来のエンポリの壁
イタリア派の守備陣が期待を裏切ることはほとんどない。実りの少ない時期はあるかもしれないが、常に最高の逸材を輩出してきた。その中の1人がエンポリのセンターバック、ガブリエレ・グアリーノだ。2004年4月14日生まれの19歳は、190センチの長身とフィジカルを生かしたプレーをし、空中戦に極めて強い。彼のマークをはがすことは難しいはずだ。今シーズンはトップチームに加わったが、エンポリが困難なシーズンを過ごしていることもあり、まだセリエAでの出場はない。 グアリーノは、U-20イタリア代表でデビューを飾り、アルゼンチンで行われたFIFA U-20ワールドカップ(W杯)に出場して準優勝を飾った。そんな彼は当然、エンポリのプリマヴェーラでロッカールームを共有したトンマーゾ・バルダンツィやヤコポ・ファッツィーニらの足跡をたどることを夢見ている。未来は彼の手中にある。
ケヴィン・ゼローリ…カマルダを演出するレジスタ
期待されたほど、彼が話題になっていないのは、チーム内にカマルダのような15歳がいるからだろう。だが、ケヴィン・ゼローリは、ミランのプリマヴェーラにおける灯台のような存在だ。2005年1月11日生まれの18歳は中盤でプレーし、特に前線への飛び出しは、まるで彼より5年多く経験を積んだ選手のようだ。すでに自身のクオリティでピオリを釘付けにし、夏の合宿においても、ルメッザーネとの親善試合でゴールを挙げて脚光を浴びた。2列目でもプレーでき、フィジカルと技術的なクオリティが華麗に融合していて、型にはまらない8番の選手と言える。 ミラネッロにおいては、まるでルート・フリットのような髪型で、その外見からも見る者を惹きつける。彼のような選手がミラノの名門クラブで評価されているのは当然と言えるが、実は異なるキャリアを歩む可能性もあった。 優れた身体能力を誇り、カルチョだけでなく、機械体操や武術にも取り組んできたゼローリ。しかし最終的に、転がるボールを追いかけることに夢中になっていった。現在のミランのプリマヴェーラの灯台である彼は、セリエAの舞台を見据えている。 文・フェデリコ・サーラ/『ダゾーン・イタリア』ピッチリポーター、イタリア人ジャーナリスト 試合情報 ミラン vs フィオレンティーナ 試合時間:2023年11月26日(日)日本時間4:45 会場:サンシーロ