ガザ北部で病院攻撃、イスラエル「テロ標的」 全域で72人死亡
Nidal al-Mughrabi Mohammad Salem [カイロ/ガザ 25日 ロイター] - イスラエル軍は25日もパレスチナ地区ガザ全域で攻撃を続け、少なくとも72人が死亡した。イスラエルはイスラム組織ハマスの戦闘員がガザ地区北部で再び集結したため部隊を投入しているとしており、この日は北部で夜間に病院を襲撃した。 ガザ保健当局によると、ガザ地区南部ハンユニスで複数の住宅が攻撃を受け、少なくとも38人が死亡した。多くが女性と子どもだったという。 これに対し、イスラエル軍はガザ南部での空爆と地上攻撃で多数のパレスチナ人武装勢力を殺害し、軍事インフラを解体したと表明している。 ガザ地区北部では数週間前からジャバリア周辺地域が攻撃の標的となっており、保健当局によるとイスラエル軍はこの日、カマル・アドワン病院に突入した。 カマル・アドワン病院はこの地域で稼働している3つの病院の1つ。イスラエル軍は、この病院の周辺に「テロリストとテロインフラ」が存在しているとの情報に基づき作戦を展開したと主張。「ジャバリア地域での作戦活動を継続している。過去24時間で数十人のテロリストを排除し、テロインフラを解体し、多数の武器を発見した」とした。 ガザ地区北部で辛うじて稼働を続けている3つの病院の医療スタッフは、患者を見捨てることはできないとしてイスラエル軍の避難命令に従っていない。イスラエル軍が3週間前に新たな攻勢を開始して以来、ガザ地区北部で少なくとも800人のパレスチナ人が死亡したとしている。