【話題のあの人も総務省…】47都道府県知事の過半数は元中央官僚 : 総務省出身11人が最大勢力
都道府県知事へのキャリアパスとして最も有力なのは「中央省庁のキャリア官僚」。最大勢力は総務省出身の11人。
2023年4月9日の9道府県知事選をもって全47知事が戦後生まれとなった。現在、最年少は1982年生まれ長崎の大石賢吾氏、最年長は1947年生まれ岐阜の古田肇氏と秋田の佐竹敬久氏。女性知事は山形の吉村美栄子氏と東京の小池百合子氏の2人だけ。 過半数の25人が中央省庁のいわゆるキャリア官僚出身。内訳は、総務省11人、経済産業省5人、国土交通省5人、財務省2人、農林水産省・外務省各1人。総務省は地方行財政を所管しており、地方自治体にとっては総務省出身の知事が国とのパイプ役として機能することに期待をかけている。総務省出身知事11人のうち7人は、自らの出身地ではなく、副知事などとして出向した先の自治体で選挙に出て知事になっている。 ちなみに、兵庫県知事の斎藤元彦氏は総務省出身で、2021年の県知事選では同じく総務省出身で兵庫県副知事だった金沢和夫氏を破って就任した。斎藤氏の前任で5期20年にわたって知事を務めた井戸敏三氏も総務省出身。政令市の神戸市長・久元喜造氏も総務省出身と、兵庫県は総務省に何かと縁がある。
47都道府県知事一覧(*は中央官庁の官僚出身)
自治体/ 名前/ 知事就任前の主な職歴 北海道/ 鈴木直道/ 東京都職員(夕張市市民課出向)、夕張市長 青森/ 宮下宗一郎*/ 国土交通省、むつ市長 岩手/ 達増拓也*/ 外務省、衆院議員 宮城/ 村井嘉浩/ 陸上自衛官、宮城県議 秋田/ 佐竹敬久/ 秋田県職員、秋田市長 山形/ 吉村美栄子/ 行政書士 福島/ 内堀雅雄*/ 総務省(福島県副知事) 茨城/ 大井川和彦*/ 経済産業省、IT企業役員 栃木/ 福田富一/ 栃木県職員、宇都宮市議、宇都宮市長 群馬/ 山本一太/ 新聞記者、団体職員、参院議員 埼玉/ 大野元裕/ 中東調査会研究員、衆院議員 千葉/ 熊谷俊人/ 会社員、千葉市長 東京/ 小池百合子/ ニュースキャスター、衆院議員(環境相、防衛相など) 神奈川/ 黒岩祐治/ ニュースキャスター 新潟/ 花角英世*/ 国土交通省(新潟県副知事) 富山/ 新田八朗/ 会社役員 石川/ 馳浩/ プロレスラー、参院議員、衆院議員、文科相 福井/ 杉本達治*/ 総務省(福井県総務部長・副知事) 山梨/ 長崎幸太郎*/ 財務省(山梨県企画部出向)、衆院議員 長野/ 阿部守一*/ 総務省(長野県企画局長・副知事) 岐阜/ 古田肇*/ 経済産業省 静岡/ 鈴木康友/ 衆院議員、浜松市長 愛知/ 大村秀章*/ 農林水産省、衆院議員 三重/ 一見勝之*/ 国土交通省 滋賀/ 三日月大造/ 会社員、衆院議員 京都/ 西脇隆俊*/ 国土交通省 大阪/ 吉村洋文/ 弁護士、大阪市議、衆院議員、大阪市長 兵庫/ 斎藤元彦*/ 総務省 奈良/ 山下真/ 新聞記者、弁護士、生駒市長 和歌山/ 岸本周平*/ 財務省、衆院議員 鳥取/ 平井伸治*/ 総務省(鳥取県総務部長・副知事) 島根/ 丸山達也*/ 総務省(島根県環境生活部長・政策企画局長) 岡山/ 伊原木隆太/ 会社社長 広島/ 湯崎英彦*/ 経済産業省、IT企業役員(正式表記は「たつさき」です) 山口/ 村岡嗣政*/ 総務省 徳島/ 後藤田正純/ 会社員、衆院議員 香川/ 池田豊人*/ 国土交通省 高知/ 浜田省司*/ 総務省 愛媛/ 中村時広/ 会社員、愛媛県議、衆院議員、松山市長 福岡/ 服部誠太郎/ 福岡県職員、副知事 佐賀/ 山口祥義*/ 総務省 長崎/ 大石賢吾/ 医師 熊本/ 木村敬*/ 総務省(熊本県総務部長・副知事) 大分/ 佐藤樹一郎*/ 経済産業省、大分市長 宮崎/ 河野俊嗣*/ 総務省(宮崎県総務部長・副知事) 鹿児島/ 塩田康一*/ 経済産業省 沖縄/ 玉城デニー/ タレント、沖縄市議、衆院議員 注 : 職歴の省庁名は本人の入省・在籍時の名称に関わらず、現在の名称で統一表記している <一覧表(詳細)は、ページ下部の【関連記事】リンクを参照>