54人が自慢ののど競う 4年ぶり朝花節大会 奄美市笠利町
「奄美群島日本復帰70周年記念 第26回朝花節大会」(同実行委員会主催)は23日、鹿児島県奄美市笠利町の県奄美パークイベント広場であった。少年~高年の4部門に54人が出場。島唄の登竜門とされる「朝花節」を歌い上げ、〝自慢ののど〟を競った。各部門の最優秀賞には、原美波さん(少年)、朝岡歩紀花さん(青年)、千田由美子さん(壮年)、泉典子さん(高年)が輝いた。 同大会は、島唄に親しんでもらい、島唄や島口の伝承が目的。アマチュアが対象で、新型コロナ禍で4年ぶりに開催された今年は、少年の部(小学生以下)18人、青年(中学生~39歳)15人、壮年(40~59歳)8人、高年(60歳以上)13人が出場した。 「朝花節」は、奄美大島では唄のある席で一番最初に歌われることから、「声慣らし」「座を清める唄」とも呼ばれる。出場者らは、それぞれの感性を込めながら、伸びやかな歌声で朝花節を披露した。 審査委員長の山元眞琴・元名瀬中央公民館館長は「島唄を受け継ぐ人材が立派に育っていることを喜ばしく思う。島唄を全国、世界へと広げ、奄美の存在感を示していってほしい」と講評。 少年の部で最優秀賞を受賞した原美波さん(9)は「どきどきしたけど楽しかった。三味線をもっと練習して、いろんな島唄を歌えるようになりたい」と笑顔で話した。