田中将大の楽天退団、背景には「三木谷オーナーの心変わり」が…?後輩・安樂のハラスメント問題も影響か
「期待されていないんだなと」
楽天から自由契約となる道を選んだ田中将大。楽天から提示された以上の条件は望めないと見られる中、なぜ新天地を求めたのか。また、今回の決別は田中を寵愛してきた三木谷浩史オーナーの心変わりの表れと見る関係者もいる。 【一覧】プロ野球「最も愛された監督ランキング30」最下位は、まさかの… 前回記事『「こんなやり方あるかよ!」マー君電撃退団の舞台裏…プレミア12決勝直前、楽天が「不可解すぎる発表」に踏み切った思惑』から続く。 「もう期待はされていないんだなと。居場所がないと受け取りました」 11月26日に楽天モバイルパークで報道陣の取材に対応した田中は、球団から条件提示を受けた際の心境を、そう絞り出した。 田中の決断について楽天担当記者は、こう解説する。 「やはりプライドの問題だと思います。20年オフにメジャーから楽天に2年契約で復帰した際の推定年俸は9億円。それが22年、23年オフとも減額制限を超える大幅ダウンとなり、田中はチームメイトに『納得がいかない』と漏らしていたそうです。 そして今オフで屈辱の提示は3年連続。一部マスコミがそのことに触れた記事を出すと、田中は本気で腹を立てたそうです。落ちぶれたという見られ方をされるのが人一倍、許せないんですよ」 とはいえ、楽天復帰後は力の衰えが隠せず、今季も来季に繋がるようなパフォーマンスを見せられなかった中で自由契約になることは引退というリスクも伴うが。
安樂ハラスメント問題の悪影響
「どの球団も残留すると見ていたところもあるでしょうけど、獲得に興味を示している球団があるという話は聞いたことがなかった。ただ、条件を提示されてから時間もありましたし、移籍先が見つからなければ残り3勝に迫った念願の日米通算200勝もフイになるわけで、ただ感情的に決めたというのは考えられない。 翌25日にヤクルトが獲得調査をしていると報じたスポーツ紙もあるように、アテはあるのかもしれません。年俸は3000万円ほどが予想され、それなら今も一定の人気がありますから契約する球団もすぐにペイできますし、200勝したら記念グッズなどの収益も見込めます」(スポーツライター) 楽天も今季開幕前から偉業達成に向けた営業面の準備を進め、大きな実入りを期待していた。だが、それを捨ててでも田中に歩み寄ることをしなかったということか。 「とにかく支出を抑える方針ですし、今の田中では200勝は難しいと判断したところもあるのかもしれない。それに、これまで三木谷オーナーは田中がユニフォームを脱いだあとも楽天のレジェンドというイメージを壊さないために自分のところで引退させ、将来的に監督を任せる腹づもりでいるとされてきた。だからこそ破格の条件で呼び戻し、目をかけてきた。 しかし、それが崩れた形になる。かわいがっていた後輩の安樂(智大)のハラスメント問題でついてしまった悪いイメージは指導者に適さないとの見方が球団内にあるのも事実だし、毎オフのように球団身売りの噂が持ち上がっていて三木谷オーナーの球団経営への意欲自体が薄れているのかもしれない」(球団関係者) 祭のあとの寒風を背に、田中が進む先はどこになるのか。 【こちらも読む】『「楽天前監督」今江敏晃氏が明かす、田中将大、藤井聖、鈴木翔天ら選手との《胸アツ秘話》』
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