代々木に「小料理よし田」 「日本の良さ届ける」テーマに
日本料理店「小料理よし田」(渋谷区代々木1)が11月29日、代々木駅近くにオープンした。経営はジーリーメディアグループ(千駄ヶ谷5)(シブヤ経済新聞) 【写真】店内の様子 同社は、月間ユニークユーザー数290万人に上る台湾・香港人(繁体中国語圏)向けの日本の観光情報サイト「ラーチーゴー!日本」を運営。国内各地の食や伝統工芸、観光地を発信している中、「これまで培ったさまざまな知見を別の形で生かす」手段の一つとして飲食店を選択。飲食事業は10月にオープンしたテイクアウト専門のカフェ「Stand YOYOYO:)」(代々木1)に次ぐ2店舗目。店を通して日本人にも「日本ならではの食や伝統工芸の素晴らしさ」を発信。「日本の良さを届ける」ことをテーマに、各地の食材の味を生かす料理として和食を選んだ。 オフィスだけでもなく居住者もいるエリアで、仕事帰りや会食、家族連れなど幅広い利用を見込む。店舗面積は100平方メートル。席数はカウンター15席と、千葉・銚子の老舗「青柳畳店」が手がけた畳を敷く4~5人向けの座敷4室。 内装などのディレクションは、里山の再生に取り組む苗目(千葉県)の井上隆太郎社長に依頼し、「需要が減り失われつつある」日本の技術や伝統を取り入れながら、脱プラスチック、ごみの削減、サステナビリティーなどを意識。店内のカウンターや床などの木材には、輸送によるCO2排出量の削減を目指し千葉・鴨川産の杉を使うほか、カウンター上のペンダントライトの傘は千葉・館山の陶芸家・西山光太さんが同店のために作ったオリジナル。入り口や座敷には、江戸時代から続く技法「天ねん灰汁発酵建て」を用いた藍染めを手がける富山のaiyaによるのれんを装飾。ファサードや店内の縄のれんは、座敷席の畳と同じ熊本のイグサを使い作っている。 食材は、同社のこれまでのつながりを生かし、小田原(西湘地魚)や千葉・鴨川の魚、同じく鴨川のジビエ、日本各地の農家から仕入れる青果店の野菜などを使うほか、野菜や畜産物を生産者から直接紹介するウェブサイト「AMETSUCHI」などと連携し、国内各地の旬の素材を仕入れる。メニューは、先付けや焼き物、揚げ物、食事など8~10品のコース(9,350円)が中心で、1月13日のグランドオープン以降は野菜や鮮魚、平飼い卵などを基本としたアラカルトも提供予定。 ドリンクは、生ビール(715円)、自社で醸した「これあらた」などの日本酒約30種類(1,320円~1,870円)、ナチュラルワイン(1,540円)などをラインアップする。客単価は7,000円~8,000円。 営業時間は17時~23時。土曜定休。年内の営業は12月27日まで、グランドオープンは1月13日。
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