「ずっと親に迷惑をかけてきた」支配下登録「なった瞬間」と今の入り交じった感情 ソフトバンク石塚綜一郎「いろんな人の思いを背負って」
育成5年目の今季、ソフトバンクの石塚綜一郎捕手(23)は7月に支配下登録選手となり、1軍デビューも果たしました。 【#OTTOホークス情報】 ■元タレント夫人と腕組みハニカミ2ショット【和田毅秘蔵写真】 今季の活躍や捕手としての思い、2桁背番号の「55」になってから抱いた責任感などを語ってくれました。(聞き手・構成=浜口妙華) ―7月末に育成5年目で支配下登録された。 「(支配下に)なった瞬間は、めちゃめちゃうれしかった。ずっと親に迷惑をかけてきたし、出身が秋田県で、簡単に会える距離ではないので」 ―「なった瞬間」と発言した理由は。 「今はめちゃめちゃ悔しい。1軍で打てなかったし、クライマックスシリーズ(CS)や日本シリーズまでいることができなかったので」 ―1軍では15試合に出場。8月21日の楽天戦(楽天モバイルパーク宮城)でプロ初安打に加えて初本塁打を放った。 「今までやってきた、真っすぐを捉えるということができた」 ―1軍では打率1割9分4厘で6安打、1本塁打、6打点。できたこと、できなかったことは。 「ボール球の目付けとバットに当てることはある程度できた。やれなかったことは、追い込まれてからの対応やチャンスでの一本が打てなかったこと」 ―ウエスタン・リーグでは自己最多の44試合に出場した。6本塁打も自己最多。打率は2割9分7厘、長打率は5割5分で三振率も改善した。 「大きく調子を落とすことなくできたが(打率が)3割台ではなかったのが悔しいところ」 ―それでも成長は見せた。どう分析しているか。 「調子の波が少なかったのが一番の要因」 ―そうなった理由は。 「アイピッチ(対戦投手の球質を再現した投球マシン)が一番と感じている。実戦レベルの練習をたくさんできたことは良かった」 ―チームは今季から打撃検定を導入。16級まであり、球を打って要件をクリアすると数字が上がる。石塚選手は右投手で16級をクリア。左投手はどこまで? 「12級までクリアした。秋季キャンプでは1日1級ずつやっていった」 ―捕手登録だが今季は一塁と外野を守った。捕手はしないのか。 「やらない可能性が高いがゼロではない。出場できるポジションを探した時、外野と一塁がチャンスがある形だった。でも1軍に行って第3捕手として守れと言われたら、守れるぐらいの技術が必要。そこに向けて練習する」 ―秋季キャンプでは三塁も練習。 「高校(岩手・黒沢尻工)の時は投手、捕手、内野手をしていた。今季は内野の練習が全然できていなかった。1軍で内野をやる時に大事だと感じた」 ―背番号が3桁から2桁の55番に。感じたことは。 「責任感など背負っているものが違う。この時期(オフ)は、育成の時より戦力外がより一層、近くなった気がする」 ―高卒の同期入団も勝連大稀内野手だけに。 「僕が勝手に思っているだけかもしれないが、いろんな人の思いを背負っていかないといけないと思っている」 ―来年の目標は。 「1軍で活躍すること。1年間戦力になれるように、力を発揮できるようにやっていく」 【オススメ記事 石塚綜一郎ヒストリー】 母子家庭に育った石塚の練習相手は祖父だった―。秋田で育った大砲の幼少期からの歩みに迫ります。 ▼下記関連記事から▼
西日本新聞社