車の免許を取得した娘から「N-BOX」が欲しいと言われました。価格が「120万円」以上しますが、親が買い与えた場合、贈与税はかかりますか?
子どもが車の運転免許を取得し、お祝いに「軽自動車が欲しい」とリクエストされることもあるでしょう。ただ、親の立場からすれば「贈与税の対象にならないか」が気になるかもしれません。 そこで本記事では「N-BOX」を購入し買い与えた場合、贈与税がいくらかかるかをシミュレーションしていきます。また、贈与税を最小限に抑える方法や贈与税がかからないケースも見ていきましょう。 ▼トヨタ「アル・ヴェル」は月々でいくらの支払いが必要? 返済額を試算してみた!
贈与税の基礎控除と計算方法
早速結論ですが、120万円以上の車を買い与えた場合、贈与税が発生します。贈与というと現金をイメージする人が多いかもしれませんが、車や貴金属、高級腕時計なども贈与に当たります。 贈与税には、毎年一定の金額まで非課税で贈与ができる「基礎控除」があり、具体的には1年間に110万円までは贈与税はかかりません。 Honda公式中古車検索サイトでは、中古の「N-BOX」の2023年モデルは支払総額が136万~252万円ほどです(2024年11月1日現在)。今回はこの価格の範囲内でシミュレーションしていきましょう。 計算方法はシンプルです。贈与金額から基礎控除の110万円を差し引き、残りの金額に対して税率がかかります。例えば120万円のN-BOXを贈与する場合、120万円-110万円=10万円が課税対象額となり、その額に応じて税率が適用されます。 図表1
国税庁 No.4408 贈与税の計算と税率(暦年課税) より筆者作成 図表1は「特例贈与財産」の速算表です。贈与税は「特例贈与財産」と「一般贈与財産」の2つに区分され課税されますが、特例贈与財産は祖父母や父母ら直系尊属から18歳以上の孫・子への贈与財産です。それ以外のケースは一般贈与財産にあたります。
「N-BOX」贈与税のシミュレーション
車の贈与税がどのように計算されるのか、具体的に見ていきましょう。まず、N-BOXの価格が136万円の場合を考えます。この場合、贈与税の基礎控除110万円を差し引いた「26万円」が課税対象額になります。10%の税率を適用すると、贈与税は26万円×10%=2万6000円と算出されます。 次に、N-BOXが252万円だった場合を確かめます。この場合、252万円-110万円=142万円が課税対象額となり、こちらも税率は10%です。よって、142万円×10%=14万2000円となります。