めっちゃカッコいいぞ!?? スズキ新型SUVをトヨタへ供給&日本導入ってマジか
ヤリスクロスよりもやや大きく、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用
eビターラは、全長4,275mm、全幅1,800mm、全高1,635mm、ホイールベース2,700mmのミドルクラスクロスオーバーSUVと発表されている。ヤリスクロス(全長4,200mm)よりもやや長く、カローラクロス(4,490mm)よりもやや短いというサイズ感だ。ホイールベースはカローラクロス(2,640mm)よりも長いが、回転半径は同じ5.2mと、BEV専用プラットフォームとあって、小回り性能に優れている。 駆動用バッテリーには、中韓系のリチウムイオンではなく、安心・安全を追求したリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを採用。容量は49kWhと61kWhの2つがあり、FFモデルと4WDモデルが設定される。61kWhの4WDモデルは、モーターとインバーターを一体化した、高効率のe-AXLEを前後独立で2基備えており、最高出力は135kW(フロント128kW、リア48kW)、合計最大トルクは300Nmというスペックだ。この電動4WDは「ALLGRIP-e」といい、BEV専用の新プラットフォームは「HEARTECT-e」と呼んでいることからも、スズキ独自の技術ということがわかる。 もちろんトヨタ単独でも、eビターラのような小型BEVを開発することは可能だろうが、小型車の廉価開発に長けたスズキに主導権を握らせることで(要所はトヨタ側も加わって)、トヨタは良質な小型BEVのOEM供給を受けることができ、スズキとしても、トヨタが扱っている電動化技術やバッテリーやeAXLEをはじめとした部品が利用できる。インド工場生産なので地理的に近い欧州市場へ輸送・販売することも可能だ。競争相手ながら、双方のメリットが重なったことでベストなソリューションとなったのだろう。
BYDドルフィンとも戦える、コスパ優れるBEVになりそう!!
気になる車両価格については、バッテリーサイズから推測すると、車両本体価格で税込400万円前後、政府補助金を加味すると320万円あたりになるのではと考えられ、BYDドルフィン(税込363万円~)とも戦える、コストパフォーマンスに優れたBEVとなりそうだ。 国産のBEVの選択肢が増えることは我々ユーザーにとってありがたく、特に軽BEVでは満足できなかったBEV購入希望者にとって、eビターラはいい選択肢になりそう。トヨタとスズキが、うまく協業を成功させた成果であるeビターラ。市販型の登場が待ち遠しい一台だ。