夫婦二人、手取りが合わせて40万円ですが「11万円」の住宅ローンはきついですか?
憧れのマイホームを購入する際に、一括払いはなかなか難しいため、多くの場合で住宅ローンを利用します。数十年単位の長い返済になりますので、計画的な借り入れが大切です。 夫婦二人の場合は、お互いの手取り額を計算して、毎月何万円までならば支払いが可能かをシミュレーションする必要があるでしょう。 本記事では、手取りが夫婦合わせて40万円の場合、11万円の住宅ローンの借り入れには問題がないかを解説するとともに、住宅ローンを利用する際の注意点を紹介します。
手取り合計が40万円で11万円の住宅ローン支払い
「家計調査 / 家計収支編 二人以上の世帯 詳細結果表」によると、夫婦に子どもが一人いると仮定した場合の3人世帯の平均消費支出額は30万4339円です。つまり手取りが40万円の場合、9万5661円が残りますが、11万円の住宅ローンの返済があると赤字です。 ただしこちらの調査では、諸雑費や仕送りなど、必ずしも全員が出費するわけではない項目も含まれています。 例えば、たばこ代は1388円、仕送り金は9322円、自動車等関係費は2万6014円もかかっていることが分かりますが、これらを節約できれば、3万6724円の余裕が生まれます。加えて、保険料や通信費などを節約できれば、11万円の住宅ローンでも、貯蓄を行いながらの返済が可能といえるでしょう。
住宅ローンを利用する際の注意点
ここでは、住宅ローンを利用する際の注意点を3点紹介します。返済が滞ってしまったらどうしようと悩むこともあるでしょう。住宅ローンは長い期間をかけて返済する必要があるため、自分たちの収入に見合った金額に設定することが大切です。 ■金利タイプを確認する 住宅ローンには複数の金利タイプがあります。主な金利タイプは、以下の3種類です。 <変動金利型> 市場金利の動きに合わせて、金利の見直しが可能なタイプです。原則として、半年ごとに金利の見直しが行われます。金利が変化しても元金部分と利息部分の割合調整が行われるため、返済額は5年間変わりません。ただし、返済額は5年ごとに見直しが行われます。 <固定期間選択型> 固定期間選択型では、住宅ローンを利用する際に、金利の固定期間を何年に設定するかを決めます。例えば、3年・5年・7年・10年・15年などです。期間終了後は、変動型もしくは再び固定期間かを選択できます。金利は、その時点でのレートが適用されます。 <全期間固定金利型> 全期間固定金利型は、住宅ローンの借入時から完済まで、金利が一切変動しないタイプです。そのため、毎月の返済額も一定となり、返済の計画が立てやすいといえます。 市場の金利幅が大きく上下したとしても、その動きに左右されません。変動型と比較すると、金利が高めに設定されていますが、超低金利政策のもと、住宅ローンは低金利を維持しています。金利が上がる心配はありませんが、反対に市場の金利が下がっても、同じ金利で返済する必要があります。 ■返済額は手取り収入から計画する 住宅ローンの返済を滞りなく進められるかが不安な方は、手取り収入から毎月の返済額を決めるようにしましょう。額面収入で考えてしまうと、何か急な出費があったときに、返済の余裕がなくなってしまう可能性があります。 余裕を持った返済額を設定するならば、25%以下に抑えると安心でしょう。返済額を決める際には、生活費だけではなく、将来のために毎月どれくらいの貯蓄を行いたいかを計算することも大切です。 ■住宅ローンを組むための費用が発生することも把握する 住宅ローンを組む際は、毎月の返済額以外に、手数料がかかります。住宅ローンを組む際にかかる主な手数料は、以下のとおりです。 ・融資手数料:金融機関で住宅ローンを組む際に支払う手数料 ・あっせん手数料:業者に手続きを代行してもらう場合に発生する手数料 ・ローン保証料:保証会社に保証人をしてもらうための費用 ・地震保険料:保険への加入費用 ・火災保険料:保険への加入費用 ・団体信用生命保険料:契約者に何かあった場合に、ローン残額を肩代わりしてもらう保険に必要な費用