谷川俊太郎さん死去 長年スヌーピーの「ピーナッツ」翻訳手掛ける 10月まで作業の新刊も12月に発売
詩人の谷川俊太郎(たにかわ・しゅんたろう)さんが、13日22時05分に老衰のため杉並区内の病院で死去したことが19日、分かった。92歳だった。詩人として数多くの名作を残しただけでなく、翻訳や歌の作詞など幅広い分野でその才能を発揮した。 谷川さんはスヌーピーで知られるチャールズ・M・シュルツ氏の漫画「ピーナッツ」の翻訳者としても知られる。67年から20年まで全作品の訳を手掛けた。 19年に「完全版 ピーナッツ全集 スヌーピー1950~2000」を刊行した河出書房新社は、公式Xで「詩人の谷川俊太郎さんがお亡くなりになりました。谷川さんには『完全版 ピーナッツ全集』にて、50年分の連載全1万7897作品(!!)完訳という偉業を成し遂げていただきました。日本の読者は谷川さんの言葉でスヌーピーたちの言葉が刻まれています。謹んでお悔やみ申し上げます」と追悼。 また「『ピーナッツ』が日本に上陸して50年、最初から日本語訳を担当していた谷川俊太郎さん。初めて全作品を収録する『完全版 ピーナッツ全集』刊行前、改めて数えてみたところ、2,000作もの未邦訳作がありましたが、その訳も快くお引き受けいただけたことが心に残っています。谷川俊太郎さんは半世紀以上の付き合いとなったスヌーピー達を『ある意味、家族よりも親密』と語っていました。『ピーナッツ』の作者シュルツ氏は連載作の最終回が新聞に掲載される前夜、お亡くなりになりました。谷川さんの最後の作品も新聞連載の作品となったのですね…」とつづった。 また、谷川さんが10月まで翻訳作業をしていたという「クリスマスはいっしょの時間」も12月2日に発売されると報告していた。