吉田羊さん、作家の個性が光る「型絵染の着物」を軽やかに…“自由なスタイル”に共感、情感豊かな着こなし
作家の個性が輝く型絵染の着物。型絵染は、図案から、型彫り、型付け、彩色まですべての工程を一人の作り手が行う創作性に富んだ染め技法です。自由な表現に心を奪われた吉田 羊さんが、存在感のある着物を着こなします。
遠藤あけみ作 型絵染着物「かたばみ小路」
かたばみが咲く小路の奥にある作者の遠藤あけみさんの家の庭。いつも通る見慣れた景色が夢のように輝いて見える日、そんな特別な光景を模様にしたという楽しげなデザインの型絵染の着物です。柔らかな曲線を描く草花を幾何学的なモチーフにアレンジしたことで快活な雰囲気が生まれました。 「キリリとした色調の草花模様が緑色に映えて素敵です」と羊さん。紬地に絵羽模様で構成した一枚にブルーの抽象柄の袋帯を合わせたお出掛け着としての着こなしです。 <写真>着物/遠藤あけみ 帯/岡文織物 帯〆と帯あげ/渡敬 ぞうり39,600円/伊と忠
個性豊かな型絵染の着物をそれぞれの魅力を引き出して着こなしてくださった羊さん。「型絵染、初めて知りました。紅型のフリースタイルのようなものと伺い、ならば作家の個性が爆発するジャンルなのだなと。フリースタイルコーデが好きな私には響くものがありました!」とにっこり。可愛い印象のデザインから、大人っぽい雰囲気の一枚まで、羊さんならではの情感豊かな着こなしはさすがのひと言です。 <写真>「かたばみ小路」柄のアップ。 よしだ・よう●福岡県久留米市出身。TBS「不適切にもほどがある!」、日本テレビ「侵入者たちの晩餐」、NHK「光る君へ」、テレビ朝日「終りに見た街」、全世界配信のNetflixシリーズ「恋愛バトルロワイヤル」などに出演。第56回紀伊國屋演劇賞個人賞受賞。着物愛が溢れるフォトエッセイ本『ヒツジヒツジ』(宝島社)が好評発売中。 撮影=浅井佳代子 桂太(フレイム) ヘア&メイク=井手真紗子 着付け=小田桐はるみ 撮影協力=茶道会館 構成・文=吉川明子(美しいキモノ編集部) 『美しいキモノ』2024年秋号