【ドーハ２５日＝山下幸志朗】サッカー男子のパリ五輪最終予選を兼ねて行われるＵ－２３（２３歳以下）アジア杯で、Ｕ－２３日本代表は、準々決勝で開催国の同カタール代表に延長の末、４－２で勝利した。Ａ代表の国際サッカー連盟（ＦＩＦＡ）ランキングは日本が１８位、カタールが３４位。日本は同イラク代表－同ベトナム代表の勝者と対戦する２９日（日本時間３０日）の準決勝に勝てば、８大会連続の五輪出場が決まる。 これまでのうっぷんを晴らす今大会初得点だ。３－２の延長後半５分過ぎ、ＦＷ内野航太郎（１９）＝筑波大＝は、味方のシュートのこぼれ球に詰めて、右足でダメ押しゴールを決めた。 「形は何であれ、１点生まれたのは自分にとって大きい。あそこにいられるのが自分らしいかなと思います」 ０－１で敗れた１次リーグ最終戦の韓国戦では先発出場するも無得点。ＦＷ陣としても１次リーグは３試合を通してネットを揺らすことはできていなかった。「ＦＷ陣が無得点だとか言われて、『うるせえな』と思っていた。１回黙らせてやろうと思っていた」。この日は延長前半に決勝点を奪った細谷と合わせてＦＷ陣が周囲を黙らせる２得点を奪った。 「アタッカーは点を決めれば称賛、点を決められず負けたら非難される。それだけ注目されるなら、点をとって全部ひっくり返してやろうと思ってピッチに入った」と内野航。批判を力に変えて結果を残したストライカーがここから得点を重ねていく。