スパコン「富岳」10期連続で世界第1位に HPCGとGraph500で
富士通は11月19日、同社と理化学研究所が共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、世界のスーパーコンピューターランキングにおいて、2つの指標で10期連続の世界第1位を獲得したと発表した。
富士通は11月19日、同社と理化学研究所が共同開発したスーパーコンピューター「富岳」が、世界のスーパーコンピューターランキングにおいて、2つの指標で10期連続の世界第1位を獲得したと発表した。 HPCGとGraph500でタイトルを守る ランキングは米国で開催されたHPC(高性能計算技術)に関する国際会議「SC24」にて発表されたもの。富岳は複数ある指標のうち、産業利用などを想定した共役勾配法の処理速度を競う「HPCG(High Performance Conjugate Gradient)」と、ビッグデータ解析における指標となる大規模グラフ解析能力を競う「Graph500」で1位を獲得。さらに後者については世界で初めて200TeraTEPSの壁を越え、約204TeraTEPSを発揮することに成功した。 なお、ほかの指標も含めた富岳のランキングは以下のとおり。 HPCG:1位(10期連続) Graph500:1位(10期連続) TOP500:6位(1位:米国「El Capitan」) HPL-MxP:4位(1位:米国「Aurora」) なお、同社は「富岳」で得た技術を基に、高性能、低消費電力に加え、信頼性と扱いやすさも兼ね備えた新型CPU「FUJITSU-MONAKA」も開発中。AMDなど各協業企業の技術と組み合わせることで、AIコンピューティングプラットフォームやデータセンターの環境負荷低減を実現するとしている。提供開始は2027年の予定だ。 文● @sumire_kon