ホカ 、オリンピックを前に2つの新作シューズを発表:プロ・アマ両ランナーにアピール
フットウェアブランドのホカ(Hoka)は、夏季オリンピックと新店舗オープンに向けて、新しいランニングシューズで最高の足元を演出する。 ホカは2月1日、マラソンや選手権、オリンピック選考会などの大会に参加する一流アスリートを対象とした新しいロードレース用シューズ「シエロ X1(Cielo X1)」を発売した。また、4月には、よりカジュアルなウォーキングやランナー向けに、よりソフトなシューズ「スカイワード X(Skyward X)」を発売する。価格はそれぞれ275ドル(約4万700円)と225ドル(約3万3300円)だ。 ホカは2009年、パフォーマンスランニングシューズブランドとして誕生した。当初の顧客の多くは、プロのアスリートやマラソン選手、トレイルバイカーだった。しかしパンデミックにより、ホカのクッション入りシューズは、快適さを求める新たな顧客に売れるようになった。ホカは新しいシューズで、両グループに同時にアピールすることを狙っている。
対極に位置する新作シューズ
シエロ X1はスピード重視、スカイワード Xは普段使いというように、それぞれ対極に位置している。この2つのシューズはともに、今後のホカの製品戦略を象徴している。すなわち、双方で最先端の新技術を生み出し、競合他社との差別化のために、それを中間の商品にも応用させるということだ。 「我々はこれら2つの新規プロジェクトから得た学びを積極的に取り入れ、2024年の残りの期間、そしてそれ以降に向けて、ほかの商品ラインの構築に役立てていく。つまり、速く走れるシューズが本当に速く走れると感じられるようにする要素と、柔らかい靴が本当に柔らかく感じられるようにする要素が、商品範囲の全体に浸透し、楽しく革新的な形で広がっていく」と、同社パフォーマンスフットウェア部門責任者を務めるベカー・ブロー氏は米モダンリテールに語った。 ホカは2月、新しい「フライラボ(FlyLab)」キャンペーンの一環として、シエロ X1の売り込みを計画しており、ソーシャルメディア上でシェアする予定だ。一方、5月にニューヨークで新しい旗艦店を開店する際には、スカイワード Xを目玉商品にする予定だ。 「より速く、より楽しく」走るための新製品開発を訴求する「HOKA FlyLab」動画 ホカは、この2つのシューズが今後のビジネス推進の原動力になることを期待している。同社は親会社であるデッカーズ・ブランズ(Deckers Brands)の記録的な成長に何度も貢献してきた。財務記録によると、ホカの2024年度第2四半期(2023年9月30日までの3カ月間)の純売上高は、前年同期比27.3%増の4億2400万ドル(約628億円)だった。またデッカーズ・ブランズが2月1日午後に発表した最新決算(2024年度第3四半期)で、ホカの純売上高は同21.9%増の4億2930万ドル(約641億円)だった。